■聖地の様に勝手に思わせて頂いていたサイト様が、閉鎖されました。いままで通わせて頂いて、本当にありがとうございました。
■軍事には詳しくないのですが、自衛隊のパンフレットを読みながらふと思いました。チャンネル5の紅の紹介に紅達の能力は、師団一個に値するとあった気がします。記憶が定かでないのですが、師団ってなんだろうと思ったのを覚えています。
師団とは、軍隊が行動を起こす時の単位だそうです。人数は1〜2万人くらいで、更に小さい単位である、旅団、連隊等を束ねて師団と呼ぶのだそうです。
つまり、紅の能力を「兵力2万人くらいです」と紹介している事になります。新選組みたいに、「組長クラスの剣術の使い手」とかなら分かりますが、誰それの剣術のレベルは「一番隊全員分くらいです」と言われてもよく分かりません。
師団のすごさは団体行動のすごさ、紅のすごさは一個体のすごさなので、比較対象には出来ません。チャンネル5は上手く行けば、大河ドラマ的なノリになったかもしれませんが、大河の面白い所は、個人技より筋書きだろうと自分は思います。
紅達の「活躍」を、雄大なストーリーの中で楽しみたかったな、と少し思いました。
■宮尾登美子の作品は、まだ蔵しか読んでいないのですが、蔵の中に、よくぞ書いてくれたという個所があります。図書館でまた別の宮尾作品を借りて来たので、いい描写に出会えると期待しています。
・ヒロインの烈の父は、再婚相手として、まだ少女の様な芸妓である、田舎出身のせきと入籍する。烈の祖母の猛反対、烈の叔母の悲嘆等をムシしての行為である。
その上、芸妓だったせき自身も、お屋敷の奥様になれる身ではない事を重々分かっており、入籍しようとも、一児を授かろうとも、彼女の居場所は屋敷にない。
色々あって、せきは奥の座敷に引きこもってしまう。同じ女性として、烈、佐穂はせきを憎むより哀れに思うらしく、当初の喧嘩腰は女性達の間では和らいでいくのだが、烈の父曰く。
「(おおよその意味)俺がこんなにいいウチに、嫁さんとして連れて来てやったのに、怠けているとは何事だ。三食たらふく食って、暖かい所でいい着物を着ているのに、ふざけるな」
せき、佐穂にくどいて曰く。旦那様は冷たい、屋敷は自分には座敷牢だ、いつか自分は旦那様に殴られて殺されてしまうだろう。もともとせきは屋敷で奥様になれる性格ではないのに、牛や馬でも買う様に、エゴだけで家に連れ込んだ意造の愚かさを、よくここまで小説にしたと思う。
父母に跡取りとして大事に育てられ、親の言いつけだけを聞いて育ち、幸い、賢い妻や娘達に支えられて中年以降を迎えた男の、愚かさだと思う。弱々しいせきの様な愚かさなら仕方ないが、自信にあふれた、帝大卒の旦那様の愚かさは、どこまでも愚かなだけのかもしれない。
(※蔵はハッピーエンドなので、烈の恋が実り、男児に恵まれ、苦労人の佐穂も、意造の内妻として最期を迎えると言う筋書きです。) |
|