■南国後マジックは、シンタローと新たなステージに進もうと思っていたのかもしれません。シンタローの成人を心から待っていたのはマジックだろうし、やっと大人同士になったと言う喜びがあると思います。
しかしシンタローが一団員では、マジックにとって配下と言う事になり、彼は面白くないでしょう。ならばと、シンタローを自分と対等である総帥に指名したのかもしれません。
選ばれし男達の、秘密のオフィスラブ展開とマジックが夢見たのも束の間、ミドル世代が隠居・逃走等で団内で絶滅し、勢いマジックも本当の世代交代を行わざるを得なくなったのなら、シンタローが健全過ぎて面白いと思います。
■以下、独断と偏見です。高松を表す言葉は、劇中で主に「年の功」「えげつない」「根性が悪い」「卑劣」「・・・野郎(多分タレ目野郎)」です。マジックから、世界でもトップクラスの医者と言われたのが、唯一の褒め言葉でしょう。
南国のグンマでも、特に高松を褒める様な言動はなかったと思います。むしろ嬰児すり替えの件が、高松の自白によって明らかになった後、グンマは劇中でもっとも高松を罵倒する権利を持ちました。
キンちゃんも高松との縁が切れていない事はあるものの、別に褒めるとかはないと思います。高松とキンちゃんの場合は、キンちゃんの父親譲りの短気さもあるので、女子同士の様な褒め合う関係ではなさそうです。
高松の長所であるスキルの高さを、唯一褒めたのが復讐の相手だったマジックと言うのは何とも皮肉です。というか、高松は仕事が出来て当たり前だと皆思っていそうです。
日誌で何回か高松をバリキャリと言ってみましたが、合っているものの違和感があります。バリキャリとは、バリバリ働くキャリアウーマンの事を指すので、男性である高松には使えない言葉です。
高松の場合。滅茶苦茶高い偏差値と、首席に近い成績で士官学校を卒業し、将来を期待されながらも、ルーザー博士を一途に思うあまりに、彼の第一子を育てるために10代で育休を申請して何故か通り。
キンちゃんが小学校に上がる頃には、育児とルーザー様の補佐と自分の研究の掛け持ちを喜んで行う、バリキャリそのものの人生と言うか、理系女子で、理系に就職して、結婚して母になった女性が送りそうな生活そのものが似合う、と思います。
ツベコベ書きましたが、要は今時の働く女性の姿です。ルーザー様はイクメンと言えばイクメンかもしれませんが、実戦は大体高松の畑でしょう。
延々書いていると、高松が男性である事を忘れそうです。劇中で高松が男性である意味が分からなくなりそうです。高松が女性だったら、ガンマ団に入れないからルーザー様に出会えなかった、また、もし高松が女性だったら、ここまでルーザー様とキンちゃんに尽くせないかもしれないとも思います。
他人だから、高松は彼等にここまで出来たのではと思います。身内なら出て来るだろう甘えが高松には発生しません。ルーザー様やキンちゃんが高松に甘える事はあっても、逆はありません。
高松が男性である意味は。いつまでも彼等と対等に近い所にいられる事なのかもしれません。身分の差や、貧富の差はあっても、高松が仕事面で引け目を感じる事はないでしょう。高松が、サビの様に男性達から猫かわいがりされないのは、高松の寂寥でもあり、彼のプライドでもあるのかもしれません。 |
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