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...... 2018年01月24日 の日記 ......
■ 文学部   [ NO. 2018012401-1 ]

■作家論や作品論はよく分からないのですが、林芙美子女のひとり旅と言う本を読んでいます。林芙美子と言えば新宿に記念館があり、世界中にも足跡があります。直江津にも記念碑がありますが、直江津行きの旅についてこの本は触れていない様です。

放浪記の大ヒットで、流行作家に仲間入りしたというのは有名な話ですが、今まで自分や母を邪魔にしていた人達の態度がコロッと変わったというくだりには、納得しました。「貴女の成功は我々のお蔭、我々にお礼をして」という人達が急に出て来たのかもしれません。

新宿の林芙美子の家はとても素敵な日本建築です。使用人部屋が普通にあるのに、時代を感じます。ふと、高松がマジックの屋敷を訪ねて一泊した場合、寒い女中部屋に回されるのか、瀟洒なゲストルームに案内されるのか、キンちゃんの部屋に素知らぬ顔で向かうのか知りたくなりました。



■雪の事でも日誌に書こうと思いましたが、言葉になりません。明るく前向きに書く事でもなく、鬱々と書けばキリがないです。とりあえず、こんな冬らしい天気図は初めて見ました。雪とは無縁だと思っていた高崎でも降雪だそうです。

雪のせいかとても疲れています。同じ距離を運転、移動しても、使う神経が倍以上です。歩くにしても一歩一歩に慎重になり、普段使わない神経を使っているんだろうなと思います。でも雪が降らないと観光客が来ない事情もあるので、適度なら有難い面もあります。



■文学部は自分で勉強するものと言われますが。自分はかなり教授のお世話になりました。あの先生でなかったら、卒業出来なかったのではないかと思っています。どういう訳か私は自分にプライドがあって、出来る方だと4回生くらいまで思い込んでいました。

真面目に生活や課題に取り組む方だという自負が、成果もついてきたかの様な誤認につながったのだと思います。よく考えれば、語学も何やかやも授業に出れば単位をくれる世界で、出来るも出来ないもなかったと思います。ただの遊び下手、疲れる性格なだけです。

自分は出来ていると言う事実誤認の下、4回生になってやっと自分の論文めいたものを書こうとして、教授に何度なく叱ってもらってくれたから、三国志が青春だったなんて思えます。これで留年していたら、目も当てられません。就職と卒業に向かって、毎日泣きそうだった日々を忘れていました。




文学なんて自分で勉強できるじゃない、というのは嘘ではないと思います。自分で課題を見つけて、納得のいく形に持って行くのは自分の仕事です。ですが、自分の命と天秤にかけて、文系の何かをまとめねばならないなんて、もう二度とないと思います。

三国志だったから、泣こうが何だろうが、自分の先々と天秤にかけて頑張る事が出来ました。漱石に対して、そこまでのファイトが沸かなかっただろうことも、何となく思っています。自分は漱石を作家論として見るのも嫌だし、作品論もそんなにしたくありません。日本史の中の漱石、ならちょっと知りたいですが、漱石といえども、怒涛の歴史の中ではただの人かもしれません。

自分の中で漱石は、もう日本とか作品とかではなくて、一行でも読めば安心できる何か何だろうと思います。林芙美子に嘲笑されそうな、漱石信者です。

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