■げんしけん二代目を読んでいます。女子キャラが増えて、「腐女子」についてたびたび話題になっています。色々な腐女子の形があるので一概には言えないと思いますが、げんしけんでの描き方が、全てにおいての解答ではないのかなと思います。
げんしけんでは「オンナ」はいても、「女の子」はいなかったと思います。「女の子」はいつだって受け身で、可愛いくあるのが信条、素敵な異性に憧れるのが職業で、ガラスの靴を履いた「私」を迎えに来てくれる王子様を待っています。
げんしけんの、狩人の様な猛者の「腐女子」も可愛かったですが、女の子の世界、すなわち「医者か科学者になって一人前になれば、ルーザー様が私を見てくれるかもしれない」とか願う高松の姿が(妄想ですが)自分は好きです。元来突撃型の人間なのに、好きな人の前では受け身になる高松が好きです。
■以下雑感と妄想です。
・高松の作った野菜等は食べられる ・大量に出来るために、士官学校等で学食に供される。高級で美容に特化したようなのは、高額でマジックやサビに供される。
学食・社食で供される高松の野菜には、普通の野菜もあるし、明らかに人体実験ギリギリなのもある。トップのマジックが止めさせないのは、学生数名が犠牲になっても、高松一人が業績を出せるならオツリがくるから。
・南国で毎日の様に、ドクター高松のサラダを食べていただろうグンちゃん。野菜は好きじゃないけど、母親の様な顔で高松が優しく食餌(食事ではない)指導してくれるのは嫌いじゃなかった。
南国後、別に高松のサラダの味が落ちた訳ではないが、高松のお野菜を食べたくないグンマ様。体がグンマより大きいために、高松のサラダ等お料理を馬食するキンちゃん。食欲旺盛なキンちゃんをグンマは止めはしないけど、「野菜が好きじゃない」事へ、高松のためにグンマが義理立てする事は二度とないと思う。
■笑われる様ですが、宮尾登美子の「序の舞」が、上村松園の話だと今知りました。有名な絵があって、そのタイトルが序の舞だそうです。今、画家の少女時代を読んでいます。津也があの絵を描く女性になるのだと今思いました。
しかしながら。多分、一途に絵の世界に挑んだ健気な少女も、多分恋が出来る心身になれば、絵以外の事で修羅場を迎えるんだろうなと思います。そうなると宮尾ワールド全開です。女社長でも、女芸術家でも、芸者さんでも、仕事も芸事も忘れ、男と女、女と女の、むき出しの地獄絵図です。
もともと情熱的な女性だから、普通にお嫁に行く事よりも、仕事の世界に飛び込んでひとかどの仕事人になるのだと思いますが。人生の悪夢が、すごい仕事をなし得た後に来るのは悲惨だと思います。高松が、医者になったり、博士号を取ったりした後で、ルーザー様を失う様なものでしょうか。
本当に、宮尾作品は序盤が最高だと思います。こんな愛らしい、頑張り屋の女の子が、物語の中盤以降には嫉妬と怒りと色恋で、阿修羅の様になるのですから。 |
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