madeingermany

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...... 2018年05月02日 の日記 ......
■ ルーザー様   [ NO. 2018050201-1 ]

■小さい頃、五丈原で倒れる孔明に熱い思いを抱いていました。夢半ばで死すというドラマチックさに夢を見ていました。今思うと孔明は、やはり中華の人と言うか、自分の死までも人生のパフォーマンスに出来る男だったのだろうと思います。日本人の桜が散る的な感動は、中華で生きた彼には不似合いなものでしょう。

さて。自分は一人で働いている訳でないので、誰かに何か頼むと言う時があります。普通に規定通りに頼むしかないのですが、相手が具合悪そうだと「いいのかな」と思います。純粋な心配もありますが、体調等が理由になって、頼んだ仕事が期日に出来ていない事態になるとかなり困ります。



故に相手の体調を気遣うというか、確認する事になります。相手が「大丈夫」と言いつつ、顔色が真っ青だったりする事もあります。お願いだから、体調を優先してくれと口に出してみても、進退を決めるのはその人自身しかいません。「仕事します」と相手が言えば、私は仕事をお預けするしかありません。

何度も(しなくてもいい?)北伐に出ていく孔明を見送る人達は、自分と同じ思いだったのかなとふと思いました。(見るからに辛そうだから)家で寝ていて欲しいと。(北伐は国家的なパフォーマンス事業であって、無意味ではないのだけど、実質成果と言う成果はない。)



■ルザ高の話です。出会ってから多分4〜5年くらいでキンちゃんが登場していると思うので、心身の成長は高松の方が数倍早そうです。ルーザー様の場合、精神的な成長が遅いとか早いのではなく、多分不変に近いのだと思います。

何回でも起こり得る、周囲との「軋轢」故に、人は心の持ちようを変えねばならない時が来ると思いますが、ルーザー様は周囲と何かしらのトラブルが起きると、ねじ伏せて来たのだろうと思います。



青の一族なら、父や父の兄弟の秘石眼にひれ伏す様にして子供達は大きくなるでしょうが、ルーザー様の場合、幼少の時期にマジックの大粛清に立ち会っています。「衝突する相手を殺す」事でルーザー様は、マジックの周囲における自分の立場を見出していました。

マジックは(いつものように)、ルーザー様を殺人鬼、冷血人間の様に言うと思いますが、ルーザー様程素直で純粋な男はいなかったと思います。南国&PAPUWAを読んで以来、高松はルーザー様のどこが好きなのだろうと思っていましたが、やっと分かった気がします。



ルーザー様は感情を表すのが下手だろうなと思います。寂しいとか辛いとか、そういう感情を真っ直ぐ「兄弟のため」と前に向けさせることが得意だったのでしょう。感情と行動がほぼ一致しているので、南国でキレているキンちゃんの言動とルーザー様の普段の振る舞いはイコールに近く、高松がキンちゃんこそルーザー様の子息だと確信するに至りました。

ルーザー様は、音楽や芸術で自分を慰めるとか、自分の感情を美術に寄せて解放感を得るとか、やらない人だったのだろうなと思います。



私は小さい頃、「自分を愛してくれる優しいお友達に囲まれる私」の絵を描いた事があります。絵を描いていた時は、何故自分が「大勢に囲まれる私」の絵を描くのか分かりませんでした。描き終わってみると、自分の寂しさを紛らわせるために描いたんだなと思いました。

根暗デブのやりそうな自慰行為ですが、キモいだけで、周囲に実害を与えなかった事はそこそこ評価できるのかなと思います(※キモいキモくないは意外と重要なのだが)。ルーザー様は、そういう貧乏くさい自慰行為に走らない男だったのだと思います。

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