■南国序盤のマジックは、シンタローに冷たいです。秘石を窃盗したシンタローに対し、あえて彼を団員として扱おうとマジックが努力していたなら萌えます。シンタローを第一に部下として扱う、そうすればシンタローと家族や愛人と言うややこしい関係のもつれが発生しないのではと、覇王がモヤモヤしていたのかなと思いました。
■2つショックな事を書きます。実害は恐らくありません。今気が付いてよかったなと思います。1個目です。
・西行法師や中国の六朝の貴族達みたいな、ゆったりした暮らしに学生の頃憧れていた。和歌も書道も出来ないくせに、いずれ働いてお金をためて、優雅に暮らすのだと思って就職した。
が。西行法師も六朝貴族も、基本的に生まれた時から不労所得で暮らしているのである。身分相応の振る舞い、教養が求められるから和歌や学問、武芸もたしなむけれど、それらはサラリーマンとはちょっと違う。
だまされたと思ったが、暮らすためには毎日働かなくてはならない。働くためには癒しが必要なので、同人誌も作るし、イベントにも行くし、電車にも乗るし、温泉にも行く。・・・・十分竹淵は遊んでいると思うので、ここで筆を置くが、漱石が「先祖代々の財産みたいなのが欲しい」とぼやいていたのを思い出す。そういう財産はしがらみも多いんだよと言いたいが、分かる気がする。
2個目のショックです。
・文学少女で多読が自慢だった。しかし井の中の蛙で、高校に入学したら自分より多読の少女がいた。変なプライドが粉砕されてよかったと思う。その少女と3年間同じクラスだったのだが、本好き=根暗という偏見を彼女は打ち砕いた。本好き根暗ニキビ面なのは主に私なんだなとよく分かった高校時代だった。
ショックなのはそこではない。歴史物、社会学の本など、好みに応じてどんどん読むのが好きだった。分かりもしないのに、中東問題の書籍とか何回か読んだと思う。オスマン=トルコの時代すげえとか読むのが好きだった。
好きなのはいいのだけど、みんな「男性」の世界だった。中学では男子生徒からいじめられ、高校は女子校だったので忘れていたが、自分は女性だった。何冊本を読んでも女子力はつかない。ほとんど気にしないまま就職し今に至るが、そんな事を思うと、好きだった本が読めない。
時代のせいなのか司馬遼太郎とか、「女は〜」「田舎ものは〜」等平気で言う。女で北関東在住の自分は何なのだと思うが、司馬さん的には眼中にない人間なのだと思う。「街道をゆく」を読んでいて、稲作に恨みでもあるのかとちょっと思った。(なくはない人だった)
同じ田舎でも由緒正しい歴史を持つ九州、重厚な長野、華麗な北陸、独自文化のある東北等は司馬さんも愛しそうだが、司馬さんの群馬への評価は高くない。 |
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