■グンマと高松が難しいのは。道義的に正しくあろうとすると、グンマが高松を慕い、高松がグンマを愛するのが「ダメ」だからなのかなと思います(高松とグンマは、誘拐犯とその被害者)。今更人の目を気にするような男達ではないと思いますが、高松の内面はやや古典的な面がある様な気がします。
あと。高松が最も愛するのは今も昔もルーザー様であり、内心一番に幸せを願っていたのは、その息子のキンちゃんである事もあろうかと思います。グンマは永遠の三番手という事になります。
24年間も高松は「私はグンマ様のために生きています」くらいの熱意を自他ともに任じていたのに、本気の愛は別の所にあったというのがグンマに憤怒、高松に隠居を促すんだろうなと思います。
■私に「女」というものがどういうものなのか、教えてくれたのは母方の祖母でした。祖母は二度結婚し、二度とも死別した人です。女で一つで、私の母を育てた強い女性です。
そんな女性の説く「女とは」という話なので、嘘はないと思います。私が受け入れるかどうかは別ですが。何分、「女とは」と祖母が私に言って聞かせたのが、高校受験・大学受験の最中の事でした。
私はわき目もふらず受験対策を練っていた・・・、とも言えますが、幼少の頃から悩んでいた、根暗・近視・わきが・体毛・ニキビ等が一向に改善されず、周囲の美しくなっていくクラスメイト達と自分を比べ、卑下真っ盛りの頃でした。(祖母は体質的に優れ、肌荒れ、体臭体毛への悩みがなかったそうです)
今は皮膚科でわきがを治す事が出来るそうです。昔は、「風呂に入らないからだ」と一蹴され、くさいくさいといじめられていつも泣いて帰って来ました。適切な入浴、着替え等を行っていても、家(父方の祖父母の家)が大家族の農家で水を惜しんで洗濯を行うため、有象無象の悪臭を背負って通学する羽目になっていました。
祖母いわく。女は「男に好かれる様可愛らしく、美しくなければならない」そうです。普通に化粧して、ブラジャー等補正下着をつけて、適切な衣類を着ていればいいんだろうと思いますが、そんなコトしていて受験戦争に勝てるかと当時の自分は思っていました。
うる星やつらの竜ちゃんではないですが、諸事情でブラジャーや化粧水等が買いにくい事情がありました。祖母の言う「女」になる資金がなかったのです。資金もないし、大家族でケチな農家である竹淵家で、「女」になる資金を得る努力は無為に思えました。祖母は女一人で生きているので生活が苦しく、私に「女」を説いても、金はくれませんでした。
結局私は、受験戦争を三回(高校受験・大学受験・就職試験)潜り抜け、サラリーマンになった後、皮膚科やドラッグストアに自分のお金で通い、ニキビやわきが対策を行いました。別に「女」になろうと思った事も、「いい男を得るため」と思った事もありませんが、普通の女性と自分を比べて、みじめな思いをするのは嫌でした。
男を得ようとしない私に不満を感じつつ、祖母は他界しました。もし今祖母が生きていたら、男を欲しがらない私はさぞ彼女を失望させるだろうと思います。ただ彼女は「女」であろうとするあまり、「長男夫妻と同居」等、女を貫く人生を送り、ストレス過多で亡くなった様なものです。女として明るく美しく存在し、男達と折り合う暮らしこそ生きるプライドみたいだった彼女を否定する気はありませんが、私は男のために死ぬ気はありません。 |
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