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...... 2018年06月10日 の日記 ......
■ 親   [ NO. 2018061001-1 ]

■頭のいい人は男も女も可愛くない、と言う内容の新刊書籍が朝刊で紹介されていました。筆者は納得の顔ぶれでした。なんというか、「頭がいい」という定義を確かめるために、ちょっと読みたくなりました。

偏差値の事を言っているのなら事は単純です。しかし、本当に頭のいい人は、さも頭のいい空気なんて出しません。上記のとおり、周囲から可愛くないと思われる不利益を、先読み出来るんだろうなと思います。自分の思い浮かぶ頭のいい人は、頭が回る人と言うか、敵を作らない人が多い感じがします。



高松もルーザー様もキンちゃんも、理系的な頭の良さは説明不要だと思いますが、本当の意味での頭の動きは、グンマが群を抜いているのかなと思います。目立ちませんがトットリも。「振る舞い」という点での頭の良さは、次元が違います。

(高松は鼻血、キンちゃんは子供っぽさで、キャラ的にバランスが取れている気がする。ルーザー様はきっと面白い面もあったと思うけど、高松以外の人からは「ただの鬼畜」で終わってしまった気がする。)



■荷風が生涯尊敬していたのは鴎外だったそうですが。鴎外の晩年に近い方の作品、ヰタ・セクスアリスを思うに、鴎外は荷風程滅裂な感じではありません。家柄なのか職業柄なのか、両親を罵倒する様な事はない人だったのでは。

鴎外の私生活が順風満帆だったとは思いませんが、ヰタ・セクスアリスでひたすら地の文でさえ、お父様、お母様と書き続ける鴎外に、品の良さと言うか、伊達に自然主義に反発したんじゃないなと思います。

漱石の道草の様な小説を、鴎外は必要としなかったのかもしれません。ヰタ・セクスアリスは主人公が成人してくるとパタッと終わってしまいますが、漱石はその辺の問題を延々書いている感じがします。こころなんてその精鋭で、お嬢さんについて語る先生が怖いくらい潔癖です。その割にKについては、「その時彼のまつ毛が〜」とかスラスラ出て来る先生はやはり。



■荷風の断腸亭日乗に。実家の母と弟を激しく攻撃する回があります。当時において、長男たる「役目」を放棄している荷風に対し、家を任された弟の言い分、及び弟一家の荷風への「悪口」は前からあったようですが、荷風はその日まで、母親の事は信じていたそうです。

私生活において、荷風のどの辺を信じればいいのか身内なら悩むと思いますが。荷風自身は、身内から何故そこまで反発を食らうのかよく分からないままだったでしょう。荷風の父親は、荷風に出来る限りの応援をしていた様に思います。



確か、家の財産を長男である荷風に分からない様に隠していたのが荷風にばれ、荷風が激怒した日があったと思います。荷風の母にすれば、何を考えている変らない荷風より、弟一家に頼りたい思いだったでしょうが、荷風にすれば自分が何をしていても、家族?が拒む事は理解出来なかった様です。

なんでかなあと思いますが、荷風の一生を思うと、自分の生き方がどれだけ周囲に迷惑をかけても、相手の被害に全然思いが及ばない人だったようです。いい作品を書くし、性格と好みはあれでも、もう少しだけ落ち着いて生活してくれればよかったと自分は思いますが、あの作品群と、一般的に言う「安寧は、等価交換だったようです。

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