■群馬県ではとても多くのマグロが食べられているそうです。山奥の温泉旅館、ホテル等でも料理にマグロが出て来るのは、冷凍システムが確立していて、逆に効率がよく、かつ身が赤く見栄えがするからだそうです。一般県民にも、白いご飯に赤いマグロは、またとない御馳走であり、かつ手軽な御飯でもあります。
司馬遼太郎の「街道をゆく」に、明石の魚介が日本一高く、日本一美味いとあります。明石鯛と言えば細雪の幸子ですが、さぞ美味しい魚なのだろうと思います。
マグロ大好きな群馬県民が、明石鯛を食べた時の反応が知りたいのですが、余りに縁がなく、よく分かりません。スーパーの魚を見ても、国内なら千葉、静岡、北海道あたりはあっても、他は大体アイスランドやノルウェーから来た魚が多いように思います。
「関西の話」を本などで読む時、自信満々に書かれる事が多いなと思います。群馬県含む北関東、そして関東もちろんあれこれ頑張っていますが、関西の人が明石鯛を語る様なテンションで何かを語る事は、少ないかもしれません。淡路島の話とか、司馬遼太郎は嬉々として書いていて、そのテンションとプライドが羨ましいです。
■うちの父は、太めの人に「太っている」、家が散らかっている人に「家が散らかっている」と、陰ひなたなく言うのが好きです。人を否定するのが大好きで、自分が何か指摘されると烈火の如く怒ります。認知症等ではなく、20代からそうなので、友人も知人も、趣味仲間もいません。
親類だけは多いので、どこの何兵衛さんが病気だ、何子さんが亡くなったとか言う事に、呼ばれもしないのに大騒ぎするのが生き甲斐です。ただうるさくするだけで、慕われも、頼られもされていません。自分の心身の不調?等には、全身全霊で騒ぎ立てます。もう誰もまともに聞いていません。
全く役に立たない事で時間を潰し、年金をもらって暮らしています。別になんだと言う事はありませんが、もうちょっと尊敬できる男だったはずと思いつつ、多分そんな取り返しのつかない男を父親に持ったため、自衛本能が、彼をして「よさそう」に思わせていたんだろうなと思います。
井上靖の名作、しろばんばと自分と比較するのもおこがましいですが、直視したくないもの、ないし直視しても、どうにもならないことってあるんだなと思いました。洪作も色々「見たくないもの」に囲まれて暮らしていますが、子供の頃は無邪気に受け流し、成人するにしたがって、さらに受け流しが上手くなる技術は自分も欲しいです。
(洪作ののびのびした少年時代、おぬいばあさんとのやり取り等が微笑ましい。しかし、こんなボリュームとパワーで自伝的内容を小説として書ける井上靖の恐ろしさを思うと、また違う事を思う。
洪作は医者にはならなかったし、失恋もしたし、落第も留年も浪人もしたはずだが。将来、ノーベル賞を取ってもおかしくない、日本を代表する大作家の一人になるのである。洪作(=井上靖?)の未来をおぬいさんが知れば、そうだろうと言いそうだ。すごい子。) |
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