madeingermany

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...... 2018年07月27日 の日記 ......
■ 英雄   [ NO. 2018072702-1 ]

■マジックとルーザー様が、ルーザー様の片思いっぽい理由は、「兄と弟だから」と言うだけで片付いてしまいそうだと思いました。

「ルーザー様がブラコン過ぎて、マジックがドン引きしている」という良識的な部分もあったと思いますが。ごく単純に、アドラーも言う様に、「ルーザー様がライオンパパの愛をマジックから奪った」からだとも言えそうです。

「お兄ちゃんだから」というだけで、トトロのサツキじゃないですが、幼心にいつ死んでもおかしくないくらいのストレスがかかる場合があります。サツキ達の父は、幼女2人放置して教授なんてやっている場合じゃないし、ライオンパパはお嫁さんをもらった方がよかったんじゃないかと思います。



■ちびまる子ちゃんのさくらももこの昔の読み切り漫画に。「私は次女として生まれ、次女だから全く両親から大事にされないで育った」という一節があります。奔放に生きるちびまる子の世界とは随分違います。

よく読むと、ももこの姉が体が弱かったので、両親の注意が姉にいきがちだったと書いてあります。理由があろうとなんだろうと、「両親は自分を愛していない」と明記してしまうあたり、さくらももこの漫画の画期的な所だったと思います。少女漫画のヒロイン、しかも伝統的少女漫画雑誌のヒロインは「皆から愛されて」いないとなりません。

りぼんではないですが。北島マヤも「取り柄がない」と実母から散々馬鹿にされていましたが、よく読むと、春さんはマヤを愛し、娘に地道に生きて欲しいと願っていたのがよく分かります。

(マヤは大金持ちの真澄さんと両思いなんだから、春さんの不安は危惧だったと思いたいが。春さんなら、社長夫人になるなんて、あんたには絶対無理、やめておきなさいと言ってくれそう。)



■歴史物でよくある感じなのですが。よく考えれば、徳川家康や、伊達政宗に、感情移入する事はかなり困難なことのはずです。江戸幕府300年の歴史を作った男、東北の覇者だった男、とてもじゃないですが、教科書通りに理解するのがせいぜいで、彼等の「気持ち」とか分かるはずないのです。

しかし家康や政宗の出て来る小説を、自分は平気で読みます。信長の生きている時の家康や、地元で悪戦苦闘していている頃の政宗の姿など、実に生き生きしています。



家康なら、人質時代の辛かった頃のお話。政宗なら、母親との確執など、切なかったり、苦しかったりする話から小説が始まる事が多いです。「なんて大変なんだ」と思いながら、「家庭内の苦労」的な自分の中のあれこれと置き換えて読んでしまい、彼等が英雄になっていくと、自分までもひとかどの人間になった様な爽快感を覚えます。

これが歴史物を読む醍醐味です。フィクションでしょと言われるとそれまでですが、プロの研究員ではないので、楽しめればOKというゆるい世界です。これを南国&PAPUWAのマジックに応用できないだろうかと、昨日思いました。

覇王の気持ちなんて分からないと言えばそれっきりなのですが、「弟が生まれて、父や周囲の愛を訳もなく根こそぎ失った男の子の話」ならパッと出来て来そうです。ルーザー様が生まれた時のマジックは、多分訳もなく辛かったと思います。弟が可愛いなんて思える年でなし、父(と母)に溺愛される弟を見て思った事は、あまり明るい事ではなかったと思います。
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