■シンタローに何の責任もないのですが。南国&PAPUWAのチャン5化を防ぐには、シンタローの力が大事なのだと思っています。自分が安心して二次創作出来るのは、シンタローのお蔭だろうと思います。
チャン5計画がどんなものであれ、必要なのは5人の子供と、紅達5体です。彼等がほぼ死なない・老いないのは、赤の秘石の力を使っているからなのかなと妄想します。
ジャンが、青の一族式に受精卵を作った上に、その「赤ちゃん」を999の様に機械化したとしても、機械伯爵の様に頭を壊されれば死んでしまいます。自己修復能力が気の毒なほど高い彼等は、秘石の制作物でしょう。
青の一族くらい、彼等が現存の人類に近かったらまだしも。ジーンバンクの子供達と紅達は、ジャンの工作物の域を出ません。限りになく人間に近いのに、廃棄も自然死も不可能な化け物を、ジャンは10体以上作っています。
生命倫理とは、と少しでもジャンなり亜美ちゃんなりが思えば、少年と紅達の存在がどれだけ残酷なものなのか分かるだろうと思いますが、PAPUWAのリキッドの扱いを見れば期待薄です。
残る砦はシンタローさんで、ジャンといえどもガンマ団の研究資金を使わなければ何も出来ない訳で、シンタローさんが、ショタを制作して神になろうとしている、愚かなジャンを張り倒してくれるのを願うだけです。
(高松はジャンを阻止する意味ではチャン5に関わるけれど、何事もなければ何もしない様な気がする。チャン5三巻は辛いので読みたくない。二巻の異常な高松の姿で下車した。)
■しろばんばが、近所の図書館に「ドン」とおいてあって。タイトルだけではまるで内容が想像できなくて、ちゃんと井上靖の自伝的小説をあらかた読んだのが、ごく最近です。丁度、しろばんばの降ってくる時期になりました。
わが母の記は近年映画にもなりました。映画のレビュー等読むと、「母の愛」的な内容だったのかなと思います。自分は小説を読んだから、と映画の方は見ていません。
小説の方の感想は。井上靖のお母さんが、どんどん周囲の事を忘れていく中で、「大昔の、死んでしまった婚約者」の事を決して忘れようとしなかったくだりを覚えています。お母さんの結婚するはずだった青年が、若くして亡くなってしまったので、今のお父さんと結婚したのだとか。
井上靖いわく。「お母さんは、自分の理想に叶う相手・思い出は大事にしておくけど、そうでない期待外れのものは、どんどん捨てて行った」だとかありました。
井上靖のお父さんも、確かお母さんのお眼鏡にかなわなくなったから、お母さんに忘れられ。医者ではなく作家になった井上靖自身も、「名医の孫娘」のお母さんの口に合わなかったから、忘れられ。(のちの文豪に対しこの態度、と思う)
母の愛とかいう話なのに、母の愛は、自分を置いて亡くなってしまった、「若くて有能で、イケメンの婚約者」にあった・・・とかいうくだりが好きでした。風と共に去りぬの、スカーレットの母も亡くなる時、「死んでしまった婚約者」の名を叫んでいました。
井上靖にタブーはないのだと、しろばんば以降の連作を読み、救われた気がしています。家族の愛とか、高尚なモットーから外れた所に、彼の愛はあったと思います。しろばんばのおぬいばあさんとの日々は、その後の連作にはあまり出て来ませんが、実父母、実の兄弟と過ごす時間より、ずっと濃く読めます。
おぬいばあさんは、作者の曽祖父の妾にして、作者の実母の戸籍上の母です。そんな奇々怪々な女性を愛した井上靖が好きです。その後の井上の姿、恐らく洪作の姿は、時に痛々しいですが、井上の作家としてのゆるぎない姿を知っているので、左程肝を冷やさないで読めます。 |
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