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...... 2018年12月19日 の日記 ......
■ 藤尾   [ NO. 2018121901-1 ]

■同人誌即売会で上京するのが恐ろしくてならなかった頃(今もそうですが)。安心できるホテルを見つけ、通ったホテルがありました。今年になって「見つけた」ホテルが2軒とも営業終了になりました。2軒とも古そうなホテルで、そこがよかったのですが何とも。

ミラクルトレイン、永井荷風等都内を舞台にした作品に触れる事で、東京への恐れを緩和して来ましたが、またふりだしに戻った思いです。「あそこの温泉がいい」「あのホテルの朝食は美味しい」等、自分の都内における安心スポットが20個くらい消えました。



■藤子先生のチンプイについて。小学生の結婚話というフィクショナル性もさることながら。異星人との結婚と言う更に高いハードルがあるなと思いました。劇中ではマール星を「外国」くらいにしか扱っていませんが、体のつくりとか全然違う生物との「結婚」って、エリが普通に「拒む」くらいじゃ済まないはずでは、と思いました。


■ジャンと対にしようとて、アスの小説を考えていました。ソーちゃんも出したいと思いながら、いくつか考えていました。この番人のあたりのお話は、南国&PAPUWAのミソでありながら、最もご都合主義と破綻が激しいので、頭が痛くなりました。


・PAPUWAでアスは完全に番人をやめていて、どこかの死体を利用してカッシーになっている。多分秘石に報復したいのだろうが、小物ぶりが逆に愛らしい。亜美ちゃんの描く「憎まれキャラ」は大体かわいい。

・ソーちゃんの生まれた島は、第一第二のパプワ島、及び普通の世界と時間の流れ方が違う。もともとソーちゃんが植物であるので、樹齢1000年とかでも不思議はない。南国&PAPUWAの面倒くさい所は、場面場面で時空が異なる点だと思う。



・ソーちゃんの生まれたもともとの島の時間の流れ方を思うと、番人が不老不死というのは納得出来る。島の住民全員が超能力持ちなので、不老不死みたいなものだ。リキッドはジャンから島のエネルギー的なものを得て、不老不死になったと思われる。

・時間も空間も異なる場所にいて、リキッドは頭がおかしくならないらしい。ちなみに秘石の力が抜けたパプワ、普通の人間であるくり子ちゃん、そして2人の子供は普通に年を取るだろう。



■漱石の虞美人草の藤尾は、小野さんを好きだったのかなと思いました。小野は明らかに「藤尾のカネ目当て」の交際でした。財産があれば博士になれると、藤尾の家の価値を目算している場面があります。

財産があるから、藤尾母子は自分達の進退が決められなくて。財産があるから、甲野は自分の道が踏み出せなくて。財産があるから皆グダグダとしていられます。小野一人この家に来ても来なくても、甲野の家の財産は揺らぎません。



歴とした財産があって。藤尾は小野が「カネ目当て」で自分と交際していると知っていて、何ともないのでしょうか。藤尾なら、愛情についてもプライドの高い事を言いだしそうです。金持ちの家に生まれた事が藤尾には正しく「生まれながら」なので、気にならないのでしょうか。

小野は結婚する相手を、カネか義理かで選ぼうとしています。結婚するのが藤尾でも小夜子でも、小野の愛情としては大差ありません。しかし藤尾も、小野との結婚が小夜子の登場でふいになった直後に、宗近に色気を出しているので、小野と藤尾は似ていたのかもしれません。




自分に絶対の自信があった藤尾。その藤尾が、婿にと思っていた男性2人から縁を切られ。男を奪った女、今までバカにしていた糸子なども、なんとなしに落ち着いていて、怒りが彼女を殺しました。宗近は好意だとか言いますが、藤尾は死ぬ程苦しかったのでしょう。

しかし小夜子にせよ糸子にせよ。小野は、つまらない結婚のせいで博士になりそこなったと延々言うでしょうし、甲野も糸子に「結婚してお前はダメな人間になった」と言うでしょう。こんな舞台からは早く降りたもの勝ちかもしれません。

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