madeingermany

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...... 2019年01月16日 の日記 ......
■ 家格   [ NO. 2019011601-1 ]

■まだ通院しています。若くなくなったなあというか、旅行するにしても若干高めのホテルにするとかしないと、もう耐えられないのかもしれません。10年前でもカプセルホテルは楽じゃなかったのだから、今更です。賢く自分の体を扱えるようになりたいです。



■毎日同じような事を書いてすみません。20巻以上街道をゆくを読んでいると、同じようなフレーズ、述懐、見解等に出会います。以前思っていた、関東の田舎も語ってくれないかな〜という夢は消えました。

そもそも関東の始まりが、太田道灌、徳川家康あたりからとするなら。間違いじゃないですが、司馬遼太郎好みのエリアじゃないんだろうなとやっと気が付きました。奈良時代だとか、信長の頃の堺だとか、関西ばかり書くのは仕方ないとして、関東を語ればどんな言葉が出て来るのか、あらかた想像出来るようになりました。



グンマと言えば繭と生糸、コンニャク等です。完全に司馬遼太郎好みじゃないだろうと思います。群馬県民は(恐らく)心から、自分の県が近代日本をリードしたのだと信じています。富岡製糸があるし、今も生糸で栄えた前橋市のプライドは高いです。

司馬遼太郎が、小説等で舞台になった地域から崇拝されているらしい事は聞いていますが(大河ブーム等の経済効果は大きいかも)。群馬県民には縁がなさそうです。その代り、司馬遼太郎の癖とか、思考に触れて、史実じゃない〜とかも思わなくなりました。三国志演義も、結構脚色の嵐ですが、誰も史実じゃない〜何て言わないでしょう。



■まだ細雪の話です。


下巻で鶴子が、幸子に。「傷んだパンツでもいいから頂戴、つくろってはくから」という手紙を送っています。多分鶴子の家は、女の子と言えば女中と子供の梅子くらいです、男物の下着、衣類等は、男達で着回すとして、女物の服を買う余裕がないんだろうと思います。

幸子達のゴージャスな生活こそ細雪という感じですが、一方で鶴子達の生活がどんどんきつくなっています。子沢山という事もありますが、「女物のパンツが買えない」レベルの倹約って、どうしてしまったのでしょう。中巻では「流石、幸子達の姉」と言われていた鶴子が。

鶴子のパンツは兎も角。雪子がえらい家にお嫁にいったのだから、相応のお付き合いを維持しようとすれば、鶴子の家はパンクすると思います。軍需に関わる貞之助があればこその、雪子の結婚、妙子と奥畑の別れ話です。そりゃあ辰雄も貞之助にあわす顔がないと思うでしょう。



細雪の世界は、真珠湾攻撃直前の日本なのだそうです。雪子の結婚以降、どうしようもない転落が日本を待っています。細雪が「戦前最後の栄光の日々」とか言われる所以です。しかし、戦時中もキレイな着物を着て、おいしいものを食べていた人があったと、荷風の日記にあります。

案外、幸子達は細雪完結後もあんな生活なのかもしれません。ただし蘆屋にはもう、雪子、妙子、お春の姿がないのです。ゴージャスな生活〜が印象的な幸子達ですが、本当に魅力的だったのは、女達の呑気な生活ぶりだったのだろうと思います。雪子は野村さんと結婚しても、案外幸せになれたのではと思います。上巻のほんのりした感じも好きです。

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