madeingermany

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...... 2019年01月28日 の日記 ......
■ 如月さん   [ NO. 2019012801-1 ]

■高松って医者ですが。医療マンガみたいな「医療で人を救いたい」オーラを出さないなと思います。暗殺者集団に所属していてそんなオーラがあったら、高松は自己矛盾で倒れるでしょう。

高松が従順なのは、あくまでルーザー様についてであって。ルーザー様関連>世界です。でもやはりルーザー様の心の結晶的なものも引き継いでいて。優しさとか誠実さとか、医者としての覚悟とか、ない訳じゃない所が好きです。

(キンちゃんの生真面目さも、ある程度は父と高松譲りなのかなと思う 上司のシンタローには目視出来ないだろう遺伝)



■まだ如月さんの事についてです。


・彼女の体の事は、あくまで「黒男との仕方のない別れ」のためのコジツケであり、本当の問題は黒男にあると思う。

読者はブラックジャックという漫画を楽しみながら、黒男の話を読むから、いいのだけど。彼は無免許医者で、法外な金額を患者から恐喝するのである。マンガとして面白いように描かれているからいいし、マンガを読めば黒男がそうする経緯も、内面の葛藤的なものも分かる。



しかし如月女史は、読者ではない。百鬼先生の婚約者ではないけど、復讐に狂う人を「愛」で止める事はできないのかもしれない。そういう人は「自分は幸せになれない」と思い込んでいるので、止められない。百鬼先生も、「復讐を果たさないと幸せになれない」と思っていたのが、「復讐が全て」という思考になってしまい、婚約者も露々の事も頭から抜け落ちてしまった。

都合のいい時だけ、如月さんが黒男の側に来るのなら兎も角。黒男の、人から嫌われる事をあえてする面など、黒男の全てを受け入れようとしても無理が出ると思う。ピノコは、黒男の見栄もあって作られた少女なので、ピノコの存在自体が黒男の汚さの結果とも言え、黒男とそりがあうのだろう。



如月女史は、医療で人を救いたいと言う心があったと思う。黒男もそうなのかもしれないが、駆出しの頃の彼は「復讐の対象の男に大怪我を負わせ、医者である自分に命乞いをさせる事」を夢見ていた。それがどんなに「ひどい」事であるのかは、結局黒男の復讐劇が一話しかない事が物語っていると思う。

ブラックジャックという漫画を楽しむ分には、黒男の個性や物語は素晴らしいけれども。如月さんの誠実さや、普通に医者として頑張りたい気持ちと、黒男との異性関係は両立できるものではないと思う。




多分黒男は、結婚しても如月さんを幸せに出来ないと思う。あのキツイ性格が悪い方に「夫」として開花しそう。「お前には俺の考えが分からないのか」とか、モラハラしそう。どんなひどい男にでも、何とか我慢してついていくのが手塚治虫の描くオンナなのだけど、そんな実のない苦労、如月さんにはしてほしくない。

手塚治虫の漫画は偉大だと思うけど、キレた世界観や当時の社会的な「常識」が自分はダメかもしれない。


(掲載当時、子宮を失った女性はどれ程ショックだったのだろう。子宮の事なんて本人が言わなければそれまでだと思うけど、「オンナなのに子供が生めないのか」と夫や義理の家族からボコボコにされそう)

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