madeingermany

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...... 2019年03月24日 の日記 ......
■ 和解   [ NO. 2019032401-1 ]

■父子対決がテーマのマンガは多いですが。美味しんぼでは結局、雄山のソフト化で終結したようです。詳しくないので済みません。

そもそも山岡の料理へのこだわり・ずば抜けた技術、情熱等は父親由来なので、越えるとか何だとかは出来ないでしょう。自分の根源が雄山の指導や価値観からあるのなら、永遠に自分の物差しが「雄山」という事になります。

それに山岡のグータラ社員ぶりだとか、異様に高圧的な物言いとか、「海原先生の息子さんだから」という周囲の甘い目があるから世間に通るのだとすると。本当に父子関係って、ドン詰まりになりがちなのかもと思います。



「パパすごい」と言っておけば、世間も身内も納得するのだから、その方が平穏でしょう。もし山岡が芸能人になったとか、全くグルメに関わらない人生を選んだとしても、周囲がいつまでもそんな風にはさせておかないでしょう。

イヤな事をイヤと言わないのが大人と言うか。自分が受けたイヤな事を、下の世代に再度味わわせるのが「正しい」大人なのでしょう。雄山にイヤイヤ言う暇があったら、さっさと雄山くらい偉くなって、料亭の高い料理を机ごとなぎ払うくらいにならないと、一生楽しくないのかも。(そんなお客はイヤだ)



■志賀直哉の和解を読んで、肩透かしを食らったような感じがしたのを覚えています。小説の神様に何を言うのかと思いますが、スッとした読み応えだったと思います。

暗夜行路も、内容は激しい部分もありますが、常識の範囲と言うか。志賀自身は突拍子もない事をしていなくもないですが、尋常な感じを受けます。



無意識に比較対象したのが、荷風だったのがいけなかったのかなと、ちょっと思います。荷風が自分の血縁・義理の関係の人達を日記でこき下ろすのはある意味痛快でもあり、荷風の悲惨な孤独死を知っている分、悲しさもあります。

あくまでイメージですが。志賀の父は志賀が小説に進む事に異議があっただけで、他の事は「大体」許していたのかもしれません。

荷風の場合、実の母について「弟ばかり可愛がり、先祖代々のお宝をコッソリ息子の自分に黙って隠しこんでいた」という怒り他なので、人格・財産への異議が沸き上がると、もうどうにもならない気がします。

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