 ■365日で一番苦手な、4月の第一週も後半です。今年はキリコ萌えでやり過ごした気がします。あんな先生の側で最期を迎えられたら、とまでは思いませんが、何かあった時キリコにうんと言ってもらえる様な生き方をしたいと思います。
(キリコの場合、医療的な観点で患者を診ているのも多いが、「この苦痛が患者に耐えられるかどうか」をとても重視している。そんな人に出会いたい)
(下にも書いたけど黒男さんのキレやすさは物語的にはミソだけど、患者とすると泣きっ面に蜂な時もありそう。そう言う流れにならないと、ブラックジャックにならないのだけど)
■以下、ブラックジャックへの雑感です。妄想と偏見です。
・今でこそ医者の代名詞みたいになったブラックジャックだが、古いコミックスを見ると医療マンガとは書いていなくて、「恐怖コミック」とある。ホラーやオカルトなら私が読むはずないのだが、別の手塚作品の後書き等で「ブラックジャック最高」とあって読みたくなったのだった。
ブラックジャックは医療マンガの中の医療マンガと言えるけど、黒男の内面には医療以外の事も大きく占めていると思う。彼は復讐鬼だった。母と自分を絶望に落とした男達への復讐の道具の一つに、医学を選んだとの描写もあったと思う。
ゲラの話は、「復讐と黒男」と言うかなりナイーブな話だったと思う。また、黒男が思う限りの残虐な復讐をやったのは数えるくらいしかない。
なにせ、黒男が幼少の頃に、ある程度の地位にいた男達への復讐なので、黒男が成人して力と金を得た後では、もう当時だと寿命が来ていた人もある。
黒男が金と根性で復讐の相手を突き止めても、相手にも家族がいて〜という感じなった時もあったと思うし、一話完結ならではのスピーディーさも、ブラックジャックという漫画の魅力だと思う。流石に延々黒男が復讐の事ばかり企んでいたら、読んでいて辛くなると思う。
個人的には、劇中で先生がセルフ突っ込みしていた
・黒男が環境破壊、弱いものいじめ等の現場に出くわす
・弱いものが傷ついていくのを見る黒男
・環境破壊やいじめの首謀者の、突然の発病、負傷
・治療する黒男 黒男の憤怒の前にひれ伏す悪者
と言う流れの方に、黒男のすさまじさを感じる。キリコの場合だと、あくまで「患者の立場、意思」がすべてだが、黒男の場合自分の理想に合わない患者だと治療しなくはないが、怒りだしそう。患者は悪者だったとしても、怪我・病気、プラス黒男の憤怒では立つ瀬がない。
カネ払いの悪い患者にはしっかり請求し。時には黒男自身の生命の危機を冒してでも、治療費の取り立てに行く黒男。お母さんが見たら悲しむぞ、とちょっと思った。
アニメや他の媒体でみる黒男は実に堂々としているのだが、ふと自分が読んできた原典の黒男を思うと、人間臭いを通り越して、あれな時もあったと思う。 |
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