 ■野上弥生子の欧米への旅を、中巻まで読みました。WW2直前の貴重な文章です。日文的価値は言うまでもありません。以下、雑感です。
野上弥生子は、誰に向けてこの文章を書いたのだろうと思う。文章中に「私達は〜」「我々は〜」などと言う表現が多数あるが、ベツに豊一郎の事は指していない。彼はT、Tと悪い事でもしたように登場し、主人とも呼ばれない。欧米への旅の切っ掛けは豊一郎の能なのだが。
野上弥生子は文壇や政治に関わらない、一個の主婦として〜と言われるそうだが、フツウの主婦は「北軽の別荘で夫の相手他全て放棄して、一人で作家活動」なんてしない。野上弥生子は上級国民。自分の書いたものを、自分の使う女中や、近隣の人が読んだら多分イヤがる人の様に思う。
彼女の頭の中には、エリートイケメン達が主にいた様に思う。実際、フツウの男性達より滅茶苦茶稼いでいた人だし、目線が上過ぎてよく分からない。中が「自分の読者」の存在を喜んでいたのを、不愉快に思っていたそうなので、令和元年のグンマの山奥で自分の本が読まれていたら、ドウセ分からない癖にくらい言われそう。
■疑似親子関係から、肉体関係に至るのって、ナディアのエレクトラとネモくらしか思いつかないなと思っていたら。
少年と人妻の方なら、源氏物語にゴロゴロとありました。(源氏はロリコンではない、マザコンだと言う。死んでしまった桐壺更衣に似た女性なら、性格の合わない幼い姪っ子でも喜んで妻にする男)
なんでエレクトラさんの事を考えていたかと言うと。南国のグンマと高松の関係は破棄されたと思っていますが、「そうだよなあ、一度は親子の様な関係だったんなら、もう時期が去れば進みも戻れもしないよな」と思っていた矢先。
「そういえば、父親の様だった男を射殺しようとしていたアニメキャラの女性があったな」と思い出しました。エヴァのリツコはゲンドウを(特に物語的にはに必要ないのに)射殺しようとしていました。
エレクトラも、ネモのナディアと再会してからの変化が受け入れられず、射殺ないし、自分が死のうと思い詰めていました。
「え〜、ミサトは加持が葛城博士に似ている事に気が付き、別れたじゃない」と思いましたが。あれは「大好きなパパとキタナイセックスなんか出来ない〜」というミサトのファザコンだったのだと思う。
ミサトにとって葛城博士は、清く豊かな愛の源泉であるはずであり、好んで行う酒・たばこ・好きでもない男とのセックスと混同したくないものだったのではと思う。ミサトはオヤジさんを神聖視していたんだろうと思う。
ちなみに。ミサトは同性が嫌いだと思う。葛城夫人は、多分ミサトを置いて離婚し、愛してくれる男と再婚して幸せになろうとしたのだろう。離婚するくらいダメだった男とのムスメなんか、もう母はいらなかったのでは。よって自分を愛さない存在「同性」をミサトは好きじゃないのではと思う。「愛してくれるはず」の男が好きなのでは。
色々グチャグチャと書きましたが。高松はグンマに心変わりをなじられて射殺されかけて、キンちゃんには隠居先まで追いかけて来てもらうといいと思います。高松って、グンマにはパパで、キンちゃんにはママなので、微妙にグン&キン間で印象が違う気がします。
グン&キンの性格の違いもありますが。最大の違いは、グンマが「好きじゃない男の子供」で、キンちゃんが「愛した男の子供」である事でしょう。
グンマには素の冷たい高松が出るのに、キンちゃんにはふ卵機の様に温かい。キンちゃんが一人で飛べるようになるまで、グンマに射ち殺される可能性くらいかいくぐってガンマ団にいたのでは。 |
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