■以下、ジブリのアニメ、猫の恩返しへの雑感です。妄想です。風立ちぬではないですが、宮崎監督の好みの女性は「一見気が強そうだけど、実は男にすがりたい女性」なんだなと思います。
ハルが映画の最後で、町田君の恋愛事情をさらりと受け流したあたり、いい意味でジブリじゃなくて好きです。ジブリ最高のイケメンは猫のバロンだったという事実。(男に引っ張られる生活ではなく、自分の時間を生きろと言うバロン。俺が幸せにしてやるとか言い出さないのが、いい)
(他のジブリの男性キャラは、昭和の香りと言うか男尊女卑、貴方は子供ないし特別だから許されるんだよと言う感じがする。独占欲、支配欲が女性に対し猛烈に強いイメージがある だからジブリはメルヘンチックな方がいいのに)
・猫の恩返しの原作を書いたのが、耳をすませばの雫で〜というノリらしい。あくまでノリ、都市伝説のたぐいなのでそんなに気にしなくていいが、気になるのでいくつか。
・雫=ハルではないので、バカな事言っているなあ〜くらいで読んでください。
・アニメの耳をすませばの雫は、聖司と結婚したと思う。中卒でイタリアに行き、楽器職人になった聖司は、雫が18歳になったと同時くらいに、無理矢理結婚させそう。(雫と聖司は同い年なので最低でも18歳までは結婚できない)
・元来少女漫画であり。「幸せなお嫁さん」「ステキな旦那様」に憧れる層が一定数いる作品なので、社会人になった聖司は兎も角、まだ学生の雫が結婚しても、素直に喜ぶ読者もあろうかと思う。
が
聖司のあの性格では恋や夢、結婚の興奮が落ち着いた後、結婚生活は苦悩だと思う。聖司は人の話聞かないし、行動力が尋常じゃないし、イケメンで頭も悪くなさそうなので、手におえない。雫が結婚生活についてなんか言っても、一つも聞かないと思う。
聖司も聖司で、勝手に雫と言う女に夢を抱いているので、結婚して、セックスして(入籍前に済ませていそうだけど)、子供が出来て。雫と言うか雫と言う女が自分の思っていた様な妖精でも、絵本の世界のお姫様でもない事に気が付いた時、雫とその子供を捨てそう。勝手にイタリアでバイオリンを作っていそう。
雫も、イタリアだのバイオリンだのに飽きれば、残るのは自分の体と子供、そしてものを書く才能だけだと思う。猫の恩返しのハルの家は母子家庭だが、父親は多分聖司みたいな、空気食って生きている様な手におえないワガママな男だろう。
なんでこんなことを思ったかと言うと。猫の恩返しでハルを襲った猫たちの勘違いの愛情表現が、聖司の耳をすませばでの滅茶苦茶なストーカー暮らしに似ているからだ。
猫たちも聖司も、自分の見初めた女に愛情たっぷりなのだが、やっている事は、ドブネズミの死骸を大量に女に送りつけ、女の家を雑草だらけにしてくれる上に、アホかと思う幼稚さと行動力で、入籍まで進めるという事だ。当然ハルは猫になる事は出来ないし、雫も聖司が思うような妖精のような女ではない。
猫の恩返しは、聖司の人間とは思い難い極悪非道な面に気が付いて、イタリアから逃げてきた雫の、冷静になった後の一遍なのかもしれないと思った。聖司の横暴さを、猫たちのパニック状態になぞらえて楽しむ余裕は、耳をすませばの異様に筆が進む雫なら書きそうだと思った。
願わくば、女にぺんぺん草をあげて喜ぶような異星人的男性と出会う前の、バロンに出会った瞬間まで時間よ戻れという雫の思いまで妄想した。もし耳をすませばでバロンと雫が会話できたなら、バロンは聖司の異常さを指摘し、結婚なんてとんでもないと言ってくれたと思う。 |
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