madeingermany

[PREV] [NEXT]
...... 2019年06月26日 の日記 ......
■ 無法   [ NO. 2019062601-1 ]

■殺伐としたことばかり書いているので、別の事を書こうと思います。伊香保温泉が夏の風物詩、風鈴とホオズキを今年も飾り出したそうです。暑いグンマの夏でも、伊香保は涼しく、温泉も効能豊かで素晴らしいです。

伊香保は武田勝頼が、自軍の傷病者を癒すために整備したのが起源だとか聞きます。西日本の温泉だと、昔の天皇や皇族、貴族が訪ねたとか典雅なお話が多いですが、東日本だと「刀で斬られた傷にいい」とか、エピソードが殺伐としています。

殺伐ついでに。

温泉と言えば康成ですが、あんまり入浴の場面は書いていない気がします。漱石だと近所の銭湯に行った等の描写が濃いです。康成が注目していたのはリラックス効果とかじゃなくて、当時の温泉場らしい殺伐とした空気だったのかもしれません。同じ様に、逗子と言えばオシャレなイメージですが康成には違う風に見ていたのかもしれません。

康成の作品に、温泉場で働く女性を書いたものがあったのですが。近所の子供達を意識して可愛がるヒロイン、「自分が死んだ時、子供達に見送って欲しい」と言うのが彼女の願いだったけれども、温泉場の女性の「死」に心を寄せる堅気の家庭はなく、ただ寂しく埋葬されたとかいう内容でした。

康成と言うと綺麗な文章と、有名すぎる「国境を越えると〜」な旅情ですが、あれこれ読んでから我に返ると殺伐とした思いにとらわれます。



■日本は法治国家ですが。家庭内と学校と、男女の事には法が及ばない気がします。男女の事って可憐な恋愛とかではなくて、「俺は男に生まれたのだから世界中のどの女より偉いのだ」と信じている男に、つける薬がない意味でです。そんな男の周りは、太平記の様な血の海です。


・父親に傷つけられた
・クラスの男子にひどい目に遭わされた

父親がアレ→家庭内の空気が暗い→
家族の一員である自分も勢い暗い→本がお友達
根暗女と学校でいじめられる→
暗い気持ちで家に帰る→
父親がアレなので、「お前が全部悪い」と家庭内で再度いじめられる→
そんな家にいられないので、朝が来れば学校は嫌いだが登校する→
男子にいじめられる エンドレス



よく分からないのですが、大人になって思うに、当時このエンドレスは正直どうしても終わらなかったと思います。やられたらやり返せと言うのなら、当時の私は自分の家と、学年中の男子の家に放火でもしないと釣り合いません。

地獄の循環が終わったのは、明らかに実父より高い偏差値の学校に行き、父親が行けない様な職場に勤め、父親の年収を自分の年収が上回った時でした つまりごく近年です

自分を助けてくれたのは、イケメンでも異性の恋人でもなく、第一には本達でした。

...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: