■疲れたのか、頭の中を白いダイコン達が闊歩しています。いよいよどうかしてしまったのかと言うより、ダイコンが闊歩する小説が書きたいからです。高松が作った股んGOくん達の小説です。
股んGOくんはアニメにも出ないし、コミックスのキャラクター紹介にもいないので、好き放題妄想しています。野菜とAIが合体した存在なんだろうと思います。野菜なのにガンマ団の機密事項とか、高松の研究途中の情報とか満載なので、盗まれると非常に困るダイコン。
AIなのに、作った人の行動・思考パターンのコピーに近いので、キンちゃんには目覚まし時計代わり、メイド代わり、研究のアシスト等大助かり。人員の少ない開発課の有能な働き手。ただしあくまで高松の分身の様な子達なので、知性と感情は豊かだが、基本的にしたい事しかしない。
発端は自分の原稿で、ルザ高と小さいキンちゃんが所帯を持ったらというのを書いて、高松が家事と仕事に奔走しては体がもたないから、植物達に手伝ってもらおうと思った事です。多分空想のルーザーさんちには、家の外には番犬・セコム用の巨大植物、家の中には白いダイコン達が小さいキンちゃんのために走り回っているんだろうと思います。
■太宰を二冊続けて読むなと言った作家さんがいますが。自分は4冊ほど続けて読みました。津軽、津軽通信、二十世紀旗手、晩年です。
青森で読んだせいか、太宰らしいズブズブとした所に引きづり込まれる事はありませんでした。太宰を続けて読んじゃならない理由は、内容が悲劇的だからというより、「繰り返しが多い」からじゃないかなと思います。
鎌倉で自殺未遂をした事、政治活動をやめた事、青森の家族に申し訳が立たないと嘆く事など、たった4冊しか読んでいないのに、何回も読んだ気がします。しかもいずれも短編なので、同じ内容に何回も自然にぶち当たります。
この短編はサラッと書いているのかなと思わせて、実は自殺未遂に続いていたり。そう思うと、短編が多い割に読みやすい作家ではないと思います。文章が上手くて読みやすい、上手くて読みやすいからつい続けて読んでしまう、いつの間にか自分も太宰の悲喜のなかに共存していまうというコースです。
しかし太宰の悲しい所は。本人が言っていた様に、他人を悪く言う事は余り無く、金木の家族の事もずっと愛していたと言えるし、付き合いにくい、キレやすい、酒と薬について避け得ないものがあるとか、困った点は多いですが、いっそもっと汚くずるくなっていればよかったのにと思わせる所です。
当時の文壇のボスが汚いとか、太宰が天使だとか見当はずれの事は言いません。ただ、そういえば金と女性に欠乏して文筆でそれを得た谷崎は、自殺するタイプの作家じゃないんだなとふと思いました。 |
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