■あるトゲッターを読んでいて。ざっくり書くと、「伝統的な子育てとは、夭折と事故死と(間引きと)、丁稚等の未成年労働と、少女の哀れな早婚を指すのか」とあって、納得しました。
どう歴史を紐解いても、「幸せな家族」はどこにも存在しません。家庭内暴力と男尊女卑による女いじめ、家庭こそ不幸の始まりです。一方で、伝統〜とかいう人もいますが、その人はたぶん家族というグループで上の方にいる人でしょう。
私の父は、豆まき他いわゆる伝統的な行事と、墓守が大好きです。好きでやっているとしか言えない状況です。そりゃあそうだろう、だってそんな伝統的〜な状況では、家族という奴隷を引き連れて、自分がキングなのだからやめられないでしょう。
小さい頃から、どうも父の言う伝統的〜な奴が理解できなくて。まあやってもいいかなぐらいの気持ちでいたのですが、近年は遠慮しています。
■カラマーゾフの兄弟を読んでいます。キリスト教に不案内な自分が読むと、本当に分かることができるのかなと少し不安ですが、きっちりエンタメ部分もぶち込んでくるのがドストだなと思います。
イワンがモスクワに旅立ち、アレクセイが修道院を出て。そろそろ長兄ミーチャの出番です。前哨戦的な部分を読んでいても、ミーチャの状態は絶望的です。
単純にお金に困っているだけなら、もしかしたらどうとでもなったのかもしれませんが。ミーチャは高潔と言われているので、彼が納得する方法で再生するのは難しいでしょう。
なんでミーチャが困っているのかと言えば。もうお金の使い過ぎだからとしか言えません。若い頃から、フョードルの財産ゆえに好きな事をしていたから、大人になり、窮地を迎えても彼は変わりません。一個一個の彼の描写は魅力的なのに、グルーシェンカが彼を選ぶはずないと思ってしまいます。
グルーシェンカはいろいろ悪く言われていても、フョードル・ミーチャ、どちらを選んでも人生終わりだと思っていそうです。
そもそもこの父子が勝手に彼女に入れ込んでいるだけで、彼女に彼等を止める義務も責任もないでしょう。ミーチャは、世界の全てが自分の背にあるような気でいるでしょうが、たぶん違います。彼はまるで、老婆を殺す前のラスコーリニコフの様です。 |
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