madeingermany

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...... 2020年07月17日 の日記 ......
■ マーニー   [ NO. 2020071701-1 ]

■図書館に行ったら、思い出のマーニーの原作があったので借りました。今読んでいます。マーニーがアンナの記憶にいたおばあちゃんである事、などネタバレ的なものは映画で見てしまっていますが、気になりません。

前半のアンナの細かい心の動きにひかれます。こういう過剰なくらいデリケートで、人から見たら「ムダじゃないの」と思われるだろう心の動き(だからアンナはばれまいとむっつりしている)、よく書いたなと思います。

こんな文章を大人になって書ける人は、人知れない苦労をしたろうなと思います。



アンナが周囲と馴染めるようになって、ハッピーエンドらしいです。まさかアンナが自分の繊細さに押しつぶされてボロボロになるなんて耐えられませんが、日文だとそういうエンドのものもありそうです。


・傷ついて、金も立場も失って花街で働くようになる
・傷ついて、親からも見捨てられて、夫からも捨てられて結核で他界
・傷ついて、初めてをささげた男に裏切られて、無理やりお見合い結婚させられて、産褥の中で他界
・傷ついて、夫の前の女に苦しめられて、自殺同然に温泉街に行って茫然自失 流産に至る




日文に出てくる女性達の「エンド」のイメージはこんな感じです。オール男性作家のものだと思うので、女性は家か花街にいる訳なのでしょう ちなみに女性作家なら温かい作品になるかというと、そうでもない印象です


・女王のごとき性格そのままで、文壇にも家庭にも君臨 作品は素晴らしいけれど、庶民のセンスじゃないなとしみじみ


・貧困の出から苦労し続け、ワイルドな生き方のまま短命に終わる 名誉も金も追うが、時勢には勝てず 作品は迫真の一言

・すごい才女だけど薄命 潔癖でキレイな作品



日文を読む時は、相当のエネルギーを使うよなあと思います。日本には子守唄がないとかいう人がありましたが、そりゃないでしょう 

日本の子守は「伝統的」に先に生まれた子供達の役目だったそうです。遊びに行くのに「邪魔」で、完遂しても別に褒められないオシゴトに、温かみはないでしょう 憎まれ歌のような歌が、日本の「子守唄」なのだそうです。

イギリス等の場合、子守と言うと植民地や外国からの雇用や、本物の「ナニー」があり、上中流の家は裕福になったために「子供の世界」みたいなのを認める余裕が出来たのだとか。小公女や小公子は日本にはいなそうです。

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