■日文の世界に生きる女性達は、辛そうだなとふと思いました。漱石は野菊の墓と、銀の匙を絶賛したと言いますが、両方ヒロインはむごいものです。
「悲惨な結婚」大好きな漱石らしい好みです。(俺を捨ててあいつとなんか結婚したから、お前の結婚生活は悲惨なんだと言う、漱石の恨み節が聞こえそう)
日文の女性は、みんなエリスみたいに見えます。
■温泉によく行きます。伊豆や熱海のような大規模な場所は滅多に生きませんが、「ちいさな」温泉大好きです。グンマや地方には、いいお湯の素敵な温泉が多いです。
小さな温泉と言うと、地域密着なお風呂という事です。つまり、利用者は「みんなオトモダチ」である可能性が高いです。特にご老人は、長年その温泉場に住んでいるはずなので、「知らない人」に敏感です。
こちらは「知らない」「小さな」温泉に勝手な憧れと癒しを求めますが、地域の方には浴場も自分の家の一部みたいなものです。どういう事になるかと言うと。「貴女、コドモは?」と聞かれるのを覚悟しないといけません。
竹渕が既婚かどうか、コドモがいるかどうか、ご老人に全く関係ないと思いますが、ご老人が「知らない人」へのモヤモヤをどうにかしようとしているのだと思えば、理屈もあります。
若い頃は「彼氏いるの」「好きな人いるんでしょ」攻撃を散々受けましたが、年を取ると「子供さんは何人ですか」攻撃が始まりました。別にイジメとかではなく、「知らない」人へのモヤモヤ緩和の意味なのだろうと思います。
いるいないどちらの返事にも関わらず、地獄の始まりです。いないなら「どうしていないの」「欲しいんでしょう」「カワイソウ」等と言われ、いると嘘をつけば「何年生?」「男の子?女の子?」という、問診が始まります。苦痛の一言ですが、それだけ「知らない他人」がイヤなのかもしれません。
そういうお互いのプライバシーに一切踏み込まない趣味、それが同人でした。他のお稽古事等だと絶対、「結婚している?」「いいひといるんでしょ?」「年収は?」と聞かれます。イラっとしますが、それだけ「知らない他人」は目につくものらしいです。
同人を初めて結構な年数になりますが、年収、職歴、婚姻歴、子供の有無等、聞かれた事はありません。素敵な趣味だったなと思います。自分も同人の書き手の方が、「このカップリング、アタシの彼氏を見本にして〜」とか言いだしたら困ります。竹渕のパートナーは上越新幹線です。 |
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