■行人を読んで、次に明暗を読んでみました。三四郎などは漠然と小中の頃から読んでいましたが、行人と明暗は大学生以降に読んでいます。あまりにテーマが重い・暗いので。
漱石と言えば、不倫モノなのかなと今になって思います。多分、行人の二郎と直は恋人同士だったのだろうと思います。三四郎の美禰子と野々宮さんの描写で、恋人扱いなのだから、もうクロなんじゃないかなと。
一郎は。直と二郎がクロなのを、両親は知っているのだと思っていて、家にいるのが辛いのだろうと思います。これから読む、明暗の後半も堂々不倫旅行です。
年を取ってから明暗を読むと、なんとなく分かったような錯覚を覚えます。延子、人の心を、仮に夫であっても、「変えよう」「変えられる」とは思ってはいけません。同じくらい他人の心を「分かろう」「分かるはず」とは思いたくないものです。無理が過ぎる場合があるので。
■ムーミンコミックスを14巻まで読んでみました。都合で6巻だけ読めませんでした。
以下雑感です。
・ムーミンコミックス掲載時、昭和ムーミンも放映されていた。思えば著作権問題が起きなそうなくらい、古めの作品を探してきてアニメ化する印象の、世界名作シリーズの始まりとしては、結構大胆だったと思う。
ルパンも、なんだかんだで著作権問題をクリアしていなかったらしい。いろいろルーズな時代からの和訳だったので、内容時代「おい」と言いたくなる部分もあったらしい。
・昭和ムーミン
結構頑張ったじゃないと思う。ヤンソン姉弟のコミックスは結構カオスだし、掲載期間も20年くらいあるのだから、もうどの時代かのムーミンには近いだろうと思う。
ヤンソン女史、許してくれと思うが、実際インターネットのない時代にどこまで北欧の女史とコンタクトしきれていたのかと思えてならない。
なら女史が見逃してくれるのかというと、そうでもなかったらしい。他、あまりにいろいろな事情で(漱石の小説のように)、永久に見られなくなった昭和ムーミン。かわいそう。
小説のムーミンとコミックスのムーミン、パペットと平成アニメのムーミン等、必ずしも一致しない部分がある。そもそも何回も小説を書き直したりするから、いわゆる原作はどれなのだろうと、ますます自分は困惑しつつある。 |
|