■今の日本風、和風、古来よりとか言われる大体のものは(根性論等)明治政府が近代化のために行ったことの延長上だとして。
だから男尊女卑も、縦社会も終わらないんだなと思います。男が女をこき使うのは礼儀にかなったことで、逆は天誅もの。
親が子を殴ったり、しつけと称して束縛するのは「子供のため」。子供が親に言い返せば、親不孝だの、恩知らずだの、誰のおかげで暮らせるんだ、誰が生んでやったんだ等罵詈雑言。学校内も同じ。会社等もか。
絵に描いたような縦社会です。明治政府は学校、郵便組織、行事、家庭での振る舞い等を厳しく取り締まっていましたが、100年以上経ってもまだ続いています。
(検閲制度も大体そんな理由みたい。安吾とかどうしていたんだろうと思ったが、安吾の場合、検閲云々より病歴と警察沙汰、各種トラブルの方が不安にさせる。太宰とどっこいどっこいだと思うんだが、何故か話題になりにくい安吾)
■漱石について。金と結婚の事しか書かない事で有名ですが。そんな少女漫画の様なテンションであり続けたから(プラトニックな意味で)、検閲からも発禁からも逃れ、時代の波さえ越えて来たんだろうと思います。
源氏物語も、男女の事しか書いてありませんが1000年以上読まれています。
■なんで明暗であそこまで、延が集中砲火を浴びるのかと思います。
・お延は結婚して数カ月
・津田が実父へお金を返さないというのは、ボーナス時の事なので、返さなかったとしてもまだ一回のはず。
・そんなに早く、津田の新婚生活は金銭面で破綻していていたのか 津田夫妻の贅沢の描写があんまりない。
・指輪くらいで、生活が破綻するはずないじゃないか
・延は婚姻の費用等を、岡本からしっかり出してもらっている。たった数カ月で、破綻と言うところまで行くはずがない。
・ここで不思議なのが、お延の両親。京都に健在らしいがまるで出てこない。津田の親のように官吏なのだとしても、同程度の資産があるのなら、お延の嫁入り支度を岡本がしたと言うのかおかしい
お延の母親が病身だとかの描写もない。延に結婚後叱るべきことがあるのなら、秀だの吉川夫人だのを介さないで、津田の親が延の親へ直に言う事も十分可能
津田の親が延の親の部下で、遠慮があるのかとも考えられるが。代わりに津田に近い場所にいる秀に、あれこれ指示するのはおかしい。秀はあくまで妹であって、兄と言う目上の人物にあれこれ指図するのはおかしい
考えられるのは
みんな、とにかく延が嫌いなんだなと言う事なのかもしれない。秀と延が合うはずない(秀はブラコン)上に、秀が津田の両親に悪口を毎日のように言い、吉川夫人にも言い、藤井家にも延の悪口をたっぷり言い続けているんだろうと思う。
延の性格上たいてい強気に出るので、面倒は多い。岡本もあくまで叔父なので、あんまり力にはなれない。
嫌われる嫁と言うのはありがち。さらにありがちなのは、ダメ男を全力でかばう「家族」達。津田が冷たい上にアホだから明暗は終わらないのだけど、嫌われる嫁・いわれのない非難を受ける嫁の側には、マザコン(この場合吉川夫人を指す)・シスコンの夫がいるのも常道
別れろ延 |
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