■大人になったら。仕事をするようになったら。父と対等に話せる気がしていたのですが。
加害者の被害者意識ってやつで、永遠にまともに話せない事がよく分かりました。「あの時どうしてこんなひどい事私に出来たの」と言っても、まともな会話にはなりません。よくある、「俺を怒らせるお前が悪い」という奴で、なぜ怒るのかというわけは分かりません。弁明らしきものも、コロコロ内容が変わります。
また。よくある、「妻にパートをさせてやっている」「娘に習い事をさせてやっている」という話法しか父は選ばないため、セクハラを受けている女性さながら「お願いです、許してください、やめて下さいごめんなさい」という言葉以外、彼の前では発する事が出来ません。
さても、ヤンソン女史の本を読んでも分からない訳です。女史の家は子供にも人権があって、対等に振舞わせたと言います。我が家は、死ぬまで「父権」があるらしく帝政さながらです。(明治政府の統治がここまで及んでいるとは、伊藤博文もびっくりだろう。たいていの「昔から」は明治以降から)
■4Kのムーミンを見ていました。以下雑感です。不愉快に思われたら申し訳ありません。
・ミイは、なんで押しかけて来たミムラ一家にパパ達が「出ていけ、邪魔だ」と言わないのかと言う。
そういう事言えば、夫人達が困るだろうと思ってパパ達は言えない訳で。
「断る」と言うの実はかなり面倒な事で、キレイに断ったと思いきや、相手はそう思わず怒り狂ったり、尾ひれを付けて話されたりと、災厄の始まりになる事がある。
ミイに対し
「邪魔だ出ていけ」と言わないのは。
言えばミイが怒り狂って、放火でもしそうだから。
ないし、パパ達はミイとミムラ一家が哀れに思えたからなのでは。全てはパパ達の優しさと余裕だし、パパ達が「帰れ邪魔だ」と言わないのは、パパ達の選択でもある。ゆえに、どんなに偉そうでも一人では生きていけないミイを、パパ達は側に置いているのでは。
昭和ムーミンなら、遠慮なくスナに村民が「出ていけ」と言うのだけと。まあスナが大人だからと言う事もある。トフビフに万引きの常習犯の子供みたいないやらしさがあっても、皆が本気で怒らないのは彼等が弱小だから。(その意味でスナへの風当たりは強い)
ミイは
皆が「出ていけ失せろ」と言わない本当の理由を知らない。ニンニが怒ったりできなかった本当の理由を知らない。
ミイはなんだかんだ言って、夫人の娘であるし、姉もある。「ミムラ族」と言えば高名な一族らしいので、スナのように面倒な目にも遭いにくい。
ミイを追い出して一人にすれば、いずれ死ぬか、放火等更に極悪非道な行為にでるかだろうから、パパ達はミイをかくまうのであって。また哀れな子供を見逃したパパ達は責められかねない。(昭和ムーミンで本当にミイは放火したし嘘つきで、銃で小鳥を殺そうとしたのであり得る)
ニンニは仮にあんなおばさんに怒ってみても、虐待が酷くなって殺されるか、自身が怒り狂っておばさんを殺すかするだろうから、姿がなくなるまでこらえていたのだろう。
ニンニはママ達の振る舞いを見て、何とか安心を覚えて、自由に感情を出せるようになったのであって、「怒ってみる」のが先ではない。「怒っても大丈夫」な環境を探り当てる方が先。
ミイは
結局子供なのであって、ハードボイルド風味なだけだろうと思う。大人の作った安全な世界で、好きな事をするのは爽快だろうし、またある意味つまらないかもしれない。つまらないからミイは悪たれをつくのだろうけど、子供だから許される。 |
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