■荷風の日記、断腸亭日乗を読んだ事があります。思い出すと、今の日本そっくりでどうしようと思いました。
・派手で贅沢な暮らしが出来なくなった (昔の日本は貧しかったと言うが、戦前の華やかさは忘れ去られたのかと思う。政治的な縛りで贅沢好きの荷風が困る日々が書かれている)
・自由な言論が出来なくなった (医者が「疫病が広がる」と本当の事を言うのに、聞かない政治家)
・国内における、外国人の異様なまでの持ち上げ (あまり他で読めないような、占領軍の描写がありありとある。だから荷風は日記を隠したんだろうが、今の日本と五輪の関係もそんななんだろうか。おもてなしって?)
他、荷風以外の書籍でも「今の日本と同じだ」と思わせるものが多いです。戦時中、偉い人は下々の人達が病気で死んでいっても、芸者さんと刺身を食い、酒を飲んでいたそうです。
■偕成社のルパン全集を読み終えました。こんな長い全集、半分読んだくらいでコロナ禍も終わっているさと去年読み始め、まだコロナ禍です。
偕成社は完訳と言われているので、これでアルセーヌルパンものは全部読んだ事になります。昔近所の図書館にあって、いつか読もうと思っていたものでした。
先年、図書館の改装で全集が捨てられることが分かり。抗議じみたことをしましたが、「誰も読まない」と言われ、なんなら「アルセーヌルパンを皆が読む状況を作れ」とまで言われても困るので、逃げ帰って来ました。
ルパン三世もパート6が予定されているのだし。何度でも起きるのがルパンブームなのにと思います。しかしベルエポックなフランスがイメージ出来ないと、あのホンワカしたムードは分からないかもしれません。
そう思うと
何度となくアニメになって、そのたびに古さがない、常に新しいルパン三世はすごいのかもしれません。(ただし五右エ門の時代錯誤ぶりは、最早ネタだと思う。ファースト、セカンドのあたりはああいう青年が本当にいたとか聞く)
ルブランのルパンについて
正直あんまり盗みません
女性が好きで、冒険が好きなだけなのかもしれません。盗品はどうした?と言う突っ込みは、ルパン最後の事件にも出て来ますが、そこは余り詳しく知らなくてもいい気がします。
言えるのはとんでもなくルパンがフランス人だなという所です。いつだってドイツを攻撃するし、植民地には平気でひどいことするしで、あの時代のフランスだなあと思わせます。
一番好きなのは、バーネット探偵社かなと思います。シンプルで、ルパンの剽軽さがよく出ていると思います。割と盗むしだますし、女性が好きという明るいいつものルブランのルパンだなと思います。 |
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