■お金を稼げる、プロの変態と言えば。谷崎か高松か荷風ですが
(ヒット作のある変態性の高い文豪他は多いけど、コンスタントに換金できるレベルの、商業性の高い変態は稀有だと思う。志賀直哉とか、大金持ちなので書かなくても余裕で暮らせるし。康成は死んでしまうし。)
谷崎の場合、あの作品群の「どこに」谷崎がいるのかは、よく分からない事が多いです。それだけ洗練かつ商業的な変態だと言う事でしょう。「所詮谷崎の独りよがり」と思わせては、売れません。
細雪の場合。とんでもなく大雑把にいうと、貞之助=啓三郎=根津さん=谷崎です。幸子=松子さんなら、幸子の夫である貞之助が谷崎の「居場所」なのかというと、そうとも思えません。貞之助には貞之助の、性格と立場があります。
細雪の中では、幸子と雪子と妙子を全員抱いた男はいません。ですが、谷崎が自身を複数の男にばらまいたとすると、可能になります。(雪子の場合、彼女の白雪のように頑固な処女性を守ってあげると言うスタンスの愛欲?)まさしくラビリンスです。または複数人の性行為みたいな異様さとグロさの渦です。
■そう言えば
小学生の頃、年齢さえ重ねれば
・呼び捨てにしてくれる親友が出来る (大体の少女漫画には、「おはよ〜ウテナ!」みたいな可愛く明るい親友キャラがいる)
・好きになってくれて、放課後に「ずっとお前が好きだった、俺と付き合ってほしい」と言ってくれる異性が現れると思っていた
・セミロングで近視じゃない、愛らしい少女になると思っていた
・お肌キレイな、無駄毛の一本もない可憐な娘に(以下略)
・みんなで楽しくワイワイ出来ると思っていた
親友どころか、厳しいイジメ(主に異性からの)のなか生き抜き、肥満とニキビと手足の剛毛に泣かされ
(慣れないカミソリで体毛をそろうとし、スーッと肌を切って痛くて自宅で転げまわった。脱毛クリームは臭いし痛いし泣けた。誰かに相談すれば「ハア?勝手にすれば?」と笑われた
しかも一瞬だけツルツルになっても、人体の構造上すぐ剛毛が生える。これに気が付いた時は滂沱した
ついでに農家の住宅で、コソコソ美容なんかできるはずなく、必死に家族から隠れて痛い痛いと作業する心労に耐えられなくなった)
性格はねじ曲がり、クラスメイトから訴えられれば負けたと思う。自分はいつまで経っても少女漫画みたいになれないと気が付き、少年誌を愛好、でもカワイイヒロインとヒーローのラブシーン等はよく分からず、かえってジャンプでよくある「ブスで性格もよくなく嫌われる女子キャラ」の方がよく分かった
結局安息の地は歴史ものだと思い、そのまま成人
その後、迷子の様に日文、欧米の古い小説などを「ひゃーすげー」と思いながら読む日々 案外楽しいです。 |
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