  ■いつの間にか旧ムーミンを全話見ていました。破綻していないし、いい始まり、いい終わりだったなと思います。絵のカバっぽさが逆に安定と親近感の源泉だったのでは。
  希望と絶望、想像と現実、子供と大人がいい感じにせめぎ合い、よかったなと思います。ヤンソン女史的には、オール希望、オール想像、オール子供なんだろうなとは思います。
 
 
  わざわざ「トーベヤンソンの」とタイトルにある平成は。単発的な話は声優さんの演技や絵の美しさで素晴らしいんですが。あえて「まとめ」的なテーマを作ろうとして特に「テーマ」としては不発だった気がします。
  だってムーミン自身は左程「飛ぶ」事に執着していないし。「初めての男」と連呼するスノに若干違和感というか、フレドリクソンの存在は?とつい思ってしまうのです。
 
  ■落語では
  ・親のため、夫のために売春する女性 (康成の雪国の駒子はこれ)
  なんてのが出て来ますが。実際、家庭内の男性のために自分の身の安全と価値を放り出すなんてのが、美徳だったらしいです。他にも、目上の命令を守り続けてひどい目に遭ったなんてのは、過去、絶賛の的です。
  嘘だろと現代では思いたいですが。あんまり変わっていないようです。「コロナ禍のために生活が苦しくなった、鬱になった、仕事を失った」という事例に対し、上まで絶賛どころか自己責任を言い出すようです。
  (ひどいのは、国の命令を実行するだけの地方自治体に対し、「県の判断でやれ☆」とか無茶いうやつ。)
 
 
  歴史ものが好きな自分ですが、行政としての「力」をいい方へ使う例が好きなだけで、封建的な何かはむしろ嫌いです。さんざん諸外国や、国内からも「遅れている」「封建的だ」とあれこれ言われているのに、「日本の美徳☆」とか言いだすのは勘弁していほしいと思います。
  ・女は男に尽くして当然 ・男の稼ぎは男だけのもの ・女には生まれる価値も意味もない
  令和の世も、暗いです。 |  
 
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