■近年の金田一を読むと(脚本の方がいなくなったあたりから?)
・殺人が非日常の事になっている気がする
・デイリーな殺人と言うと、単に治安が良くないだけじゃないかと思うので、殺人がデイリーじゃ困るんだが
・「その辺に転がっている殺意」の方に親身になる気がする。(メグレ的な意味で)
幽白の御手洗の周辺じゃないが、「今なら子供だから誰か殺しても少年法があるけど、殺すとやっぱり自分が困るから殺さない」と言う会話を、してくれた方が親身に読める(幽白はジャンプだったのに。この空気は仙水編だけじゃないから、富樫先生はやはり天才だったんだろうか)
・殺したい、という感情自体は別にとがめられることじゃない。ただし実際の行動に出すと、とんでもなく困ったことになるよ、と言う考えがある。この辺の駆け引きの出来ない子供か、権力を持った大人の男だけが「殺せー」とか言えるのでは。
藤子先生の短編でも、殺したい程憎い夫がいるが、殺すと面倒なので、「事故死」に見せかけようと日夜励んでいる奥さんの話がある。
しかも、殺されるかもしれないくらい奥さんをいじめている夫は「妻は俺を愛している」と信じている。絵が大人しめの藤子先生の絵なので、余計に怖い。デイリーだなあと思う。
殺人がデイリーでも困るのだけど。
殺したいほどの衝動は、デイリーだと思う。そこを近年の金田一は「婚約者が監禁レイプされた」等、なんかこう高遠に殺し方を教えてもらいたくなって当然の案件しかない
原作者がスケベを通り越して、淫猥なのが好きなのは知っているが。(なので中年になった美雪の体に興味ないんだろうなと思う。女子高生のスカートの中なら見たいが、奥さんを痴漢する夫はいないだろうし。美雪、加齢でリストラか 芸者さんじゃあるまいしに)
とんでもなく金田一で扱う事件が悪質で、「やむを得ず」「致し方なく」という感じが薄らいできたので。もう高遠の好きにすればいいと思えて来た
そりゃあデスノートじゃないが、ファンクラブも協力者も出来るだろうと思う。だって、明智さんやオッサン、一には「事件を解く」事しか出来なくて、それでも昔は告解的な場面もあったけど、最近は
事件発生〜 一がイヤイヤ解く〜 犯人捕まる〜 犯人が動機を話す(凄惨)〜
「で、高遠は?」(明智さんも一さんも、犯人の気持ちとか放り出して高遠!高遠!)
昔はもうちょっと余韻とかあって、流石女性作家だなあと勝手に思っていた。高遠の存在は、時間が流れない・人間関係が変わらない金田一において、多分縦糸のワケなんだと思う
しかし高遠だけが「物語」についてやる気でいるアンバランスさ。(一はあくまでイヤイヤ謎を解き、また巻き込まれるだけ。犯罪率は相変わらず高い。)
あと強姦が多すぎて、純粋に金目当てとか、愛情の三角関係とかなくなったなと思う。親子関係がらみの泣ける話もなくなった気がする。
わざわざ一が大人になったのなら、世間の介護問題、災害問題、学校問題、家族問題他いくらでも殺人のネタが(あると思うがどうしても、読み流せる単純な?濡れ場が欲しいんだろうなと思う まりんのいらん胸の谷間、下着姿とかもか) |
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