■涼介はグンマーですが。(イニDのメインキャラは大体グンマー)
あれほど県民中が期待した花燃ゆで、グンマが未開の地のように描かれたらしく、花燃ゆがらみの一時の賑わいはなくなりました。むしろフラットに「真田」を押しています。世間的には真田=大阪ないし長野ないし和歌山だろうから、苦しい面もあります。
さて
多分、イニD当時でも神奈川の人には「グンマってどこ?」だったろうなと思います。グンマから横浜あたりまでは直通の電車もありますが、前橋って東北?とか思われてもおかしくないのでしょう。(自分も関西在住の時、出身地グンマの場所を説明するのにいつも苦労した)
グンマ人も分かっちゃいると思います。せいぜい、グンマ人である事をバカにしないのは、トチギとイバラキだけじゃないかと。あと渉さん達サイタマ。(偉大なる観光地・長野に涼介が行かないのはこのせいか?そんなことないのは分かっているけど)
北条さん達がいなかったら、神奈川の人達、涼介達の事認識できたかなあと思いました。(グンマーでも拓海ちゃんという天才、啓介もいるよというのがイニDの面白味でもあるのかなと思う。首都高に走り屋がいても驚かないだろうし)・・・誤解があるとすみませんが神奈川編も楽しく読みました。
取りあえず
「グンマー」という語彙は県民の謙遜的な会話上での使用か、愛あるイジリでこその言葉かなと思います。くれぐれも、関係者以外がプロDについて「俺達も暇だよな(啓介)」と言ってはならないように、大都会神奈川まで遠征してしまった涼介くん達に、「グンマってどこ?日本?」と言ってくれるなと思いました。
■読んでいる本の都合、蓼食う虫、武州公、蘆刈と続きます。どれも変態だなあと思います。
武州公だけは、エロです!グロイです!と公言していたから、かえって未完だったのかなと思います。乱菊物語も、エンタメ!というノリで結構分厚い小説なのですが、ミカンです。
谷崎は文筆のプロですが、そういう天才肌的なところがあったよなと思います。漱石なら、頑なに書き続けるだろうと思います。他の作家も、ちゃんと売れるように形にするだろうに、谷崎の遍歴はだから面白いです。
蘆刈も結構な変態話です。
ただ息をするように変態なので、武州公のように「変態です!期待してください!」的なノリは少ないはずです。内田先生は、地続きの怪談をよく書いていましたが、「何気ない話のはずなのに、スッと背筋の凍るものが忍んでくる」みたいなノリに似た、「あっやっぱり谷崎だ」なノリの方が、無理が少なくて読んでいて気持ちいかもしれません。
細雪の、ギスギスした世情の中書いた割に、ああ谷崎だ変態だと思わせる部分とか思い出します(雪子の爪を切る妙子の図とか、控えめゆえに濃いのぞきになっている気がする)
武州公を読んでも分かるように、谷崎の文章力はすさまじいです。生産力、語彙、ボリューム、熱意、異常にたくましいです(実際、普通に優秀な青年だったから、下地の出来た変態性とも言えそう)。
武州公、蘆刈の次は、最高峰の誉れの高い春琴の予定です。でも春琴は、なんかこう、アホな佐助のいいなりに春琴がふるまっている感じもあって、言われるほど美しくはない話なのかなと思います。 |
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