■何を思ったか、チャタレイ夫人の恋人を読もうとしています。多分、エロさの面では衝撃を受けないだろうと思います。お固い経済新聞で、不倫賛美の小説連載をする国で何を恐れることがあるんだろうと。
でも多分何かを期待しています。同じく発禁された荷風のあめりか・ふらんす物語は確かに発禁されるだろう本でした。（そう思うと細雪の発禁の理由は余りに淡い）
■毎日赤城山を見て過ごしています。グンマのほぼ中央にある、裾野の広い山なので県内のどこからでも大体見えます。
コロナ禍前は、赤城山の向こうに行く事ばかり考えていました。高崎も埼玉も越えれば、都内そして大阪が待っています。同人誌即売会に行くのに、赤城山は「邪魔」でもありました。
今は、あの山の美しさの事ばかり考えています。春は桜、夏は冷涼な空気、秋は紅葉、冬は温泉と何をしても楽しいです。前橋市街が近いので、天候以外は割と不安要素が少ないです、山なのに。南北に赤城道路があるからです。
太宰の津軽に、岩木山の美しさについて書いてあったと思います。現地に行って見た美しい山は圧巻でした。もしかしてグンマに住んでいて、毎日赤城山を見られるってとてもつもなくハッピーでグレイトな事なのかもしれないと、イニＤ読後に思いました（涼介がアメリカ進出！とかしなくて本当によかった）
■自分は言葉を、口でなくて本で覚えてしまったので、余程気をつけないとキツイ言葉が口から出て来ます。
本と言っても、絵本や百科事典も好んだのですが、漱石が好きでした。明治大正の人の本を読んで、そもそも漢語等が多すぎて読めない事もあり、漱石ってスゲエなと今でも思います（樋口一葉、泉鏡花、他、有名人の本が読めない！）
さて御しがたい事を書きます。
自分は大家族でした。ケチな父は、男女７人が入った風呂のお湯で母に洗濯を命じ、臭い服を着て私は通学していました。無論いじめられました。上記の通り、キツイ口調と臭い体では、まあ愛されません。
（おまけにイトコからのおさがりの服が多く、大抵家に届けられた時点で異臭があった そしてぼろい）
優等生ふうのクラスメイトの女子曰く
「竹淵さんクサイよ！！クサイ！！」
どうしてもケチな父の命令で洗われた臭い服を着て通学せざるを得ない訳で臭いです。年頃なので汗のにおいもキツイし、ニキビも多数あります。
竹淵になりに考えて、母の「エイトフォー」的なのを学校に持って行って。上記の彼女曰く。
「竹淵さん、クサイ体の上にエイトフォーつけたら、もっとクサイよ！！」
どないせえと。昔の事なので、朝から温水シャワー浴びて登校なんて考えられなかったし、汗かいて替えの制服なんてそんな枚数なかったし、大体決死の思いで着替えた後に、どうせ体育やら部活やらいらん緊張でドッと臭くなるんだから、どうせえと。（アニメでシャワーのある学校とか見て信じられなかった）
こいつ、今すぐアタシに、そこの校庭横の川で裸になって水浴びして来いと？と大人になってやっとそう思えました。ずっと、臭くてごめんなさい、ごめんなさいと思っていました。
うるせえ、くせえって言うんならあんたの綺麗な服、今すぐ脱いで貸せや、なんか言いたいんならもっと具体的に言えや、とやっと心の中で人の事クサイクサイと三年言い続けた少女に言えるようになりました。
クサイ服を着せて学校に行かせた父の事も嫌えるようになったし、どうしようもない事情を考慮せず、ただ竹淵一人の過失である様に、金も知恵も出さないでクサイクサイ言い続けた少女の事も、嫌いだと思えます。
よくニュース等で虐待してくる父親について、「パパは悪くない」と言う児童がいますが、一種の保身だろうと思います。悪魔のような父でもクラスメイトでも、ボロボロの服を着て、まずい飯を食って生きるがごとく、手放せない時もあります。 |
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