■嵐が丘の謎を解く、という本を読んでみました。エミリーの姉、シャーロットは嵐が丘をあまり好んでいなかったようです。
嵐が丘と言うと、自分が初めて知ったのはガラスの仮面でした。キャシーと言う異国の名前の少女を、完全に演じるマヤ。成人後のキャシーを演じた女優さんがマヤに比較されるところとか。
キャサリンは18歳で亡くなるので、実質マヤの演じた年頃しかないと思うんですが。それくらい、劇中でのキャサリンの出番は短いです。出番なら、大人しいキャサリン二世達の方が多いでしょう。
ヨーロッパの小説を読む時、キリスト教について分からないと分からないし、困るよなと改めて思いました。キャサリンとヒースクリフって、多分キリスト教の規範で生きていないから、罪とか天国に行けないとかが、問題になるんだなとやっと思えました。
日本だと、宗教的なテーマはあまりないと思いますが。その代り「世間様」「普通は〜」「常識☆」というのがあって。それはそれで面倒だろうなと思います。
(キャサリンとヒースクリフが性交も結婚もしない理由も、そこなのかもしれない。子供が出来れば洗礼させないわけにいかないだろうし、結婚すれば詳しくないけど宗派に従った暮らしが必須のはず)
■歴史畑にいたので何となく
・アメリカの歴史
→戦争になって、国内や生活の場に男性が減った。家庭にいた女性達も工場などで働くようになり、女性の地位向上につながった 納得、合理的
・ヨーロッパの歴史
→ペストの大流行によって、従来の封建制が崩壊した。人口の減少で、農民の地位が向上した。
・日本の歴史
→飢饉も疫病も災害も無茶苦茶多いし、江戸時代前はほとんど戦国時代。弱肉強食 うん
近代化したと思ったら、女性の権利ゼロのとんでもない民法が出来る。(例 姦通罪は女性だけの罪で、男が愛人を持つのは自由。むしろ後継ぎが出来ると推奨 家父長制全開)
敗戦後。
国としては負けたのだけど、戦中期の「社会システム」が残っていたので、いわゆる「日本型」の会社が支配的になる。年功序列とか
当然、その「日本型」の中には女性の地位はない。ビクトリア朝よろしく、娘か妻でしかない。夢中で働く男を、日夜「家で」応援し、子供を産む存在でしかない、無給。
バブル崩壊等の後
戦前・明治時代からの「男はエライ」思想だけ残る。女も働けと言いながら、男は家で何もしないのが普通(のはずないけど)。女が怠けているから、社会が回らない、子供を産め、夫を癒せ、夫の尊属の介護を渾身でしろ、との政治的圧力 家父長制一色
コロナ禍
圧倒的に「首を切られる」のは女性。雇用が不安定で、「どうせ男がいるだろ」とアッサリ無職に
同時に、保育士さんや看護師さん、ヘルパーさんなど、過酷で無休の人達がエッセンシャルワーカーとして注目されるが、いや前から大変な仕事だったし。
・・・・昔は、「明るい未来」的な簡単な日本史の本も読んだんですが。いつからか、「あ、これ男にとっての明るい話であって、女性には令和の世も地獄じゃん」と思ってから読まなくなった気がします。
家庭?という最小の人間関係でも、ヒエラルキーと搾取があるのだから、別に戦争が起きようとも、ペストが流行ろうとも日本は日本だろうなと。
ちょっとした社会問題?がニュースになるたびに、「だから尊い家父長制を守ろうって言ったじゃない」という声が出て絶望しています。諸悪の根源。 |
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