 ■シャーロットのヴィレットを読んでいます。以下雑感です。日本の文豪達の書く「女教員(家庭教師」)「女中さん」「子守娘」等が、いかにファンタジーかと思います。
誰だって嫌でしょ、そんな仕事。過酷過ぎて安過ぎて。あくまで他人の家での家事がメインだから、主人だの若様にセクハラ他されるだろうし。嬉し恥ずかしな訳ないじゃん。イヤイヤ働いているでしょ。
(谷崎の小説に、女中さん達の半裸の寝姿を、大勢の男が見に来る描写がある。荷風にもそんなんあった ひでえ)
漱石の清も坊ちゃんには優しいけど、兄には冷たいし。多分坊ちゃんは清と父の子だし。清と坊ちゃんと、父の関係に母が悩んで死んだし。
(荷風物だと露骨なんだが、リアルにそうだったという 林芙美子のものなんか読むと、うえっとなるレベル)
・シャーロットの小説の原則?として
・ヒロインは不美人。美少女設定はシャーリーのキャロラインくらいか。ただしキャロラインに行動力や知性は少なめ 金持ちだし
・貧乳 ・メガネ(シャーロットはド近眼) ・やせ型(シャーロット自身が細かったらしい) ・貧乏(※あくまで労働者階階級よりは上の身分)
・教養ある女性(ただしキャロライン的なお嬢さん仕事ではなく、ガチで教員志望。当時なので、女性の仕事なんて激安で、子守はバカにされるのだけど)
そんなガチガチで冷え冷えなシャーロットの小説には、定期的に、妙に色っぽいお姉ちゃんが出ます。???と思いますが、そりゃシャーロットの第二の自分なのかなと思うと、最近では納得できるかなと思いました。
エミリの様に自然にも帰れず。アンよりは、沈着に行動し考えることもしないシャーロットには。(意外と激情家なんじゃないかと思う)
ヒロインを沢山出して、「近眼貧乳」「バカな巨乳女(※そもそもなんで異性の胸部に言及した涼介)」「頭パーなコギャル(これは本当にシャーロットがそんなふうに書いている、ベルギーへの侮辱かと思ったくらい)」
等、キャッキャッした感じが必要なのかもしれない。人物の多さはオースティン並みだけど、無論、オースティンの方が明るく読みやすい・・・と思う。あっちはほぼ完全にシンデレラストーリーだし。 |
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