・恭子が啓介に恋していた頃。定峰峠の子達が、「生まれが違うからムリ、恭子が傷つくだけ」と言っていましたが、そうだろうなと。
細雪を読んでいたら、なんかそんな気がしました。細雪の感想としてよくあるのが、「立派な職業と、体力と、愛情のある男のどこがいけない?」というのです。
板倉と奥畑を比べ、妙子と貞之助は板倉がいいといい、幸子他姉達は奥畑がいいと言います。板倉と奥畑のどちらがいい男かは置いておいて、確かに、金持ちと言う観点から言えば、奥畑の方が「金持ち」です。
上巻ではキャリアウーマンの如く描かれていた妙子は、奥畑の援助で十年くらい贅沢していたそうです。金のあるなしの偉大さよ
奥畑、下巻の最後で貞之助から現代のお金で言うと300万円くらい?口止め料と手切れ金でもらいます。はへーと思いますが、細雪最大の謎は貞之助なんだろうなと思います。幸子の圧倒的金持ちぶりは、亡父ではなく貞之助の稼ぎからです。
細雪と言うか、谷崎・漱石・荷風について思う事は、「金って偉大」という事です。志賀の様な文豪は、マジで実家が太いので、金の話になりません。谷崎達だけが、「金がほしい」と声に出すので好きなのかも。
(啓介を思う時、自分は志賀を思い出す。当時あり得ないほど高価な「自転車」を、志賀は所有どころか衝動買いしていた)
・涼介と言えばバラですが。父の日もバラです。カーネーション程メジャーな扱いじゃないかもしれませんが、黄色いバラを父に贈る日だそうです。
以下妄想です
恭子→啓介と交際している場合。話が早く、啓介のプロデビューと同時に婚約くらいしそうなので、高橋院長に父の日がしたいのでは?
啓介→生きている自分自身がプライスレスなので、父の日も母の日もない
(こういう男の人を知っている。人は「何かをしたから」何者かになるのではなく、おぎゃあと生まれた時点から、王子様なのだと言う人 ・・・・恭子は仮に彼とお付き合いしても、いつか、ケッビンボーくせーと言われるのは覚悟した方がよかった)
須藤京一→普通に父の日も母の日もやる。観光業の場合、そういったイベントを盛り込むのも下手ではない
岩城清次→同上 多分上に兄弟がいるので、愛されっ子だったろうと思われる
涼介→父の日も母の日も、思い出さない
医者になればいいんだろ?という態度で血縁に接するので、余裕がない。余裕たっぷりなのが高橋涼介とも言えるが、「切り捨て」も激しい男。自分自身の夢・摂生・情緒と同じで、イベント類ガン無視しそう。
拓海→父の日したいけど、何していいか分からない。秋名の花やで「バラ」を見ていたら、イツキ達に「なつきちゃんにプロポーズかー?」と騒がれたので、どうしていいか分からない、ので京一に相談中 |
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