・細雪で合点がいかないこと
多分、竹淵が金持ちの暮らしが分からないからだと思うんですが。奥畑のもらった涙金っていくらだったんだろうと(リアルな根津さんのことを思うと、とても想像が追い付かない)
・こいさんが、豪華なドレスやコートを買ってもらっている ・奥畑も、一人で一戸建ての家を借りている ・奥畑は全く働いていない ・ばあやさんが、100円でもいいから働いてほしい、そうすれば一族からも見直されるのではと言っている
・そうは言っても、妙子の絶え間ない贅沢にこたえ、一晩で10円20円使っている。
ごく簡単に、100円を10万円とすると 妙子は一晩で、数万円使っていると思われる。家事代、光熱費、クリーニングなども奥畑頼み サバにあたった時の医療費等も、基本奥畑持ちだった
勘当中の妙子が、アフタヌーンドレスなど買い出した時点で、幸子が気が付くべきだったんですが。この流れだと、確かにもっと若い頃から、妙子は奥畑に頼っていたようです
鶴子・幸子もいい加減おかしいと思うべきだったと思いますが、「結婚するんだから」と甘く見ていたのかもしれません。そんな贅沢好きで、使うだけの女の子、奥畑家が喜んで嫁にするとは思えませんが
勘当後の奥畑の財産もよく分かりませんけれども。金額からして、「相続」分をもらったのかなと思います。本来?奥畑が相続していただろう分を渡し、勝手にしろと言うことだったのかなと
やっていることは、御牧さんと奥畑はあんまり変わらない気がします。ただ、御牧さんの場合、重子夫妻という実例ありきの小説なので、変にいじって書けなかっただけなのでは
細雪本体も。谷崎と松子の家庭がモデルと思いきや、松子の根津との男の子は?とか、そもそも、松子はあくまで再婚であるとか、谷崎は三回目の「結婚」であるとか(女遍歴はもっとあるはず)。
細雪は谷崎の小説では健全で珍しいと言いますが。リアルな谷崎周囲を思うと、ある意味他の谷崎の小説と同じ、グロテスクさがあるなと。
松子の息子の清治さん。
「母親と叔母が、母親の再婚相手にしがみつき、自分の妻と娘も同じ男と愛の日々を語る そして女同士でその男の愛を求めて争う」って、ちょっとない悲劇だと思います。 |
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