 ・康成の名前の付いた賞は、短編だそうです。短編と言っても、長編はどこまでも長いので複数冊になり、短編は「短編集」になりがちなのかなと。
短編って言ったって
康成は機関銃のように書き連ねます。ちなみに、長めの山の音も、ネタバレしようにもネタがないくらいストレートな話です。短編は更に、直線で来るのでバレも何もないでしょう。
特に登場人物を女、男、彼、私などで固定してしまうと、長編にはなりにくいだろうなと思います。
更に康成、長編でありがちな「家族小説」は多分得意じゃないから、親子三代の長大な物語・・・とかは多分ないでしょう。なんでこんな、短距離走みたいな小説つめこむのさと、今康成の短編集を読んでいて思います。書いてて苦しそう。
いやいや康成はクールジャパンで美しい日本語だし、息苦しいなんて?と自分も思っていた時期がありました。
例の初代さんものを集めた短編集を読んでいると、ギュウギュウで苦しいです。20代前半と10代の結婚なんて、当時ならまあそこまで無理でもないだろうし、なんかCLAMP漫画みたいです。
ガチで康成と破談した彼女は、というか、苦労し抜いた彼女について、あまりに甘く・軽く見た康成に勝機はなかったと思います。商売柄、異性によく思われる言動はしただろうし。康成がメルヘンだっただけでは。
(ちなみに明治頃の結婚、若いお嬢さんでも「ちゃんとした年上」と縁づくだろうから、ますます無理。あの美禰子でさえ、「ちゃんとした」男と結婚した。三四郎も野々宮さんも「ダメ(ただの若造と、研究オタク)」 |
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